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2014年12月09日08:02

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☆洋ちゃんの読観聴 No. 1023

☆洋ちゃんの読観聴 No. 1023            

堤未果 「ルポ 貧困大国アメリカ」            

出版後だいたい1年以内の新刊を紹介するという
「洋ちゃんの読観聴」の(僕が勝手に決めた)
ルールなのだが、たまに例外をもうけることがある。

本書は2008年に出版された岩波新書で、僕の
知人から教えてもらった。

自由と民主主義を標榜するアメリカの暗部を紹介
したノンフィクションである。

5章建てになっていて、各章のタイトルを以下
紹介する。タイトルを見れば、内容がだいたい
分かると思うからだ。

1.貧困が生み出す肥満国民 
2.民営化による国内難民と自由化による経済難民 
3.一度の病気で貧困層に転落する人々 
4.出口をふさがれる若者たち 
5.世界中のワーキングプアが支える「民営化された
戦争」

家が貧しいほどジャンクフードの比率が高まり、
その結果肥満となる。さまざまな公共サービスが
民営化されたために、いまだにハリケーン被害から
立ち直れないルイジアナ州。国民健康保険が
なく医療費も高いので、中間層がどんどんと
低所得者層に落ちていく。大学を出ても正社員に
なれず奨学金を返済できない若者たちに
残された就職先は軍隊のみ。

いわゆる新自由主義の国家政策と、それを
支持する民間企業や富裕層の後押しの結果、
アメリカはとんでもない国になりつつある、と言うか
既になっている、と著者は指摘する。

僕はどちらかと言えば、この新自由主義派なのだが、
この本を読んで考えさせらた。正直、新自由主義派の
旗を降ろそうかと思っているくらいである。

それほどインパクトのある本なのだ。

「対岸の火事」のようだが、実は日本でもアメリカを
追従するように同じことが起こりつつある。


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