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2026年03月06日21:31

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こわれた親子「センチメンタル・バリュー」

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”オスロで俳優として活躍するノーラと、家庭を選び夫や息子と穏やかに暮らす妹アグネス。ある日、幼い頃に家族を捨てて以来、長らく音信不通だった映画監督の父・グスタヴが姿を現し、自身にとって15年ぶりの新作となる自伝的映画の主演をノーラに打診する。父に対し怒りと失望を抱えるノーラは断固として拒絶し、ほどなくしてアメリカの人気若手俳優レイチェルが主演に決定。やがて、映画の撮影場所がかつて家族で暮らしていた思い出の実家であることを知ったノーラの心に、再び抑えきれない感情が沸きおこる”(映画Com.より)

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冒頭、舞台女優のノーラが開演直前にパニックを起こして右往左往している状態が延々と続き、相当イライラさせられます。
なんて面倒くさい女だろうと思うのですが、段々と、彼女が舞台恐怖症であること、映画監督である父親グスタフに子どもの頃捨てられ、屈折した思いを抱えていることなどが分かって来ます。

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「こわれた親子」「いつも愛がまるつぶれ」といった、予告編のキャッチフレーズに惹かれたのですが…
ノーラの喪失感や焦燥感は嫌というほど伝わるのですが、彼女が結局どうやってそれを乗り越えて行ったかは、悪く言えば上手に誤魔化された気がします。
終盤、彼女がいよいよ自殺しようとして、(祖母と同じように)縄を持って椅子に登ろうとした時、甥っ子が忘れ物をしたと言って帰って来る。
もう一度挑もうとした瞬間、「カット!」というグスタフの声が響き、場面はノーラの家から舞台へと変わっているのです。
父親が監督する舞台に立つということ、大きな溝を抱えながらも同じ空間に立つということ、それが彼らの何よりもの「和解」であったということなのか。

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この映画の中では、なんといっても「家」の存在感が凄い。
焦げ茶色の板壁に赤い窓枠という、かなり個性的な家なのですが、そこにはグスタフの両親、特に反ナチ運動で捕まえられ、後に自殺したグスタフの母親の存在が色濃く染みついているようです。
映画全編を通してのあのナレーションは、なんとその「家」の声であったのですね。

2025年カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞。
作品賞含む、アカデミー賞9部門にノミネートされているようです。

公式HP https://gaga.ne.jp/sentvalue_NOROSHI/
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