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2017年08月12日20:51

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ヤナーチェク:フリーデクの聖母マリア

冒頭で4つの和音が厳粛に響き渡る。一音一音しっかりと印象付けて、時を告げる鐘の音が響く。暗いのは夕闇に反響するからかもしれない。その後、三連符の漣に乗って穏やかな旋律が舞う。近くに川があるのだろう。

再び鐘が4回鳴り、三連符の流れが続く。このパターンが繰り返されるが上旋律には心理的な動揺が反映されているようだ。祈りを通して、聖母の涙で心が洗われて、苦い思いが晴れやかに変って来る。重荷がすっかり取り除かれたような雰囲気のコーダが、明日の活力を約束しているように思える。淡々と弱音の中で展開する心理描写が胸を打つ曲だ。

フリーデクはチェコ東端にある町。ここにある聖母教会はかつて巡礼者が絶えず訪れるほど賑わっていたようだ。ヤナーチェクも聖母像の前に佇み、この曲の旋律が浮かんだのかもしれない。現在、川を挟んだ向こう側の町と合併して2倍くらいの大きな町になっている。《Leoš Janáček(1854.7.3 – 1928.8.12):Frýdecká panna Maria, Po zarostlém chodníčku no. 4》




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