mixiユーザー(id:16255101)

2017年06月20日21:15

200 view

ペッテション:交響曲第5番

運命の扉は堅く封印されているが、向こう側から誰かがこじ開けてしまったようだ。普通だったら扉が開いたら向こう側の暗黒に一条の光が漏れるはずだが、この闇は外側へ湧き出し光を侵食して消し去る力を秘めているようだ。導入部の音楽はねっとりと触手を広げてこちらに迫って来る。

虎穴に入らずんば、と意を決し、後退するよりも扉の中へと足を踏み出す。恐怖感が募る。どこから躍りかかられるか分からない異生物の気配に用心しながら闇の中を進む心細さに心はすくみあがっている。死の影の谷どころではない、グランドキャニオン並みの壮絶な壁に挟まれ脇に逃れえる枝道はないので前進あるのみだ。

地獄を巡っても味わえないほどの絶望に打ちのめされ、苦痛を噛みしめることさえ楽しく感じかねない邪悪な世界。闇の中を方向もわからずに引き回される40分の音楽。聴いて分かったのはそれだけだ。この単一楽章の音楽は瘴気を放っている。《Allan Pettersson(1911.9.19 – 1980.6.20):Symfoni nr 5》






5 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する