mixiユーザー(id:16255101)

2016年11月24日21:05

640 view

シュニトケ:ヴィオラ協奏曲

この曲はヴィオラ奏者バシュメトの依頼によって書かれた。曲の中でB-A-Es-C-H-Miと名前の綴りBaschmetが音列として用いられている。楽器編成が変わっていて、と言ってもシュニトケの曲で変わっていない方が珍しいが、ヴァイオリンがない。通常なら第1ヴァイオリン座るところにチェンバロとチェレスタが鎮座している。ピアノまで登場するがシュニトケにとってはこの3種類の鍵盤楽器の併用はごく普通の形態だ。3楽章構成だが、緩-急-緩と普通とは逆を行く。

第1楽章、ヴィオラの悲痛なソロで始まり穏やかにオーケストラが絡みついて来て爆発するあたりは殆んど警鐘のように聞こえる。美しさの断片が飛び散らせながら静かに終わる。

トッカータ風の第2楽章に入って音楽はせわしなく執拗に続く。中間部でハープとピアノの分散和音に支えられてヴィオラが不気味に歌う旋律はマーラーのものにかなり似ている。病的にぞくぞくする官能美に襲われるので要注意。

かなり重苦しい第3楽章で、すべてが融合するひとつの境地に至る。いろいろな事があった、思い残すことはなく今となってはすべて良しと達観したように怖いほど研ぎ澄まされている。現実にこの曲の完成の一週間後に脳内出血で生死の間をさまよい、幸い持ち直した。微分音に揺れるヴィオラをオーケストラがポツンポツンと絡まりながら曲を閉じる。≪Schnittke:Viola Concerto≫




5 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する