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2016年05月19日21:15

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アイヴズ:交響曲第3番「聖会」

第1楽章「顔馴染みが集って」、弦楽合奏の穏やかな旋律で始まる。古い賛美歌の旋律が用いられているのかもしれない。気心知れる仲間の和気藹々とする安心感を強く感じる。中間部のアダージョはフルートとオーボエの掛け合いで昔の体験談やお証に持ちきりの様子が楽しそうに展開する。木管以外はホルンとトロンボーンだけの弦楽合奏。しかも管楽器はかなり薄く扱われているので田舎風ののどかな情景を窺うことができる。

第2楽章「子供たちの日」、熱しやすく冷めやすい子供の好奇心のように落ち着かない雰囲気がする。興味の対象がころころ変わって行動パターンがガラッと変わる様子が比較的早いテンポで描かれている。今日に考えるなら、大人たちが集会に参加している時間に平行して子供をあずかって子供のためのプログラムを用意する場合も多い。ゲームなどをしながら楽しく過ごしているのは音楽からも感じられる。

第3楽章「聖餐式」、この交響曲はアイヴズが体験した伝道集会の模様を讃美歌の旋律を用いながらまとめ上げたと言われている。昔は日本でもテントを張って合同伝道集会をすることもしばしばあったようだがアメリカでは大規模なリバイバル運動が起こり川原などにテントを張り共同生活をしながら聖書を読んだり賛美したりしていた時期もあったらしい。

聖餐式はキリスト教会では重視されている信仰の確認の儀式とも言えるが伝道集会のような特別な聖会ではまず行われないと思うが信者が集まってしばらく生活を共にする場合には聖餐式を持ってもおかしくはない。

終楽章の音楽には裾を正す厳粛さがある。穏やかな流れは中間部で最高潮に達してから極めてゆっくりと追憶の中に薄れて行き鐘の最弱音で消える。アイヴズらしい複数の旋律が同時に鳴っている部分もあり、美しいと同時に懐かしさを醸し出している。マーラーがこの曲をとても気に入ったようでヨーロッパでの演奏を熱望したが実現の前に亡くなってしまったと言う逸話が残されている。《Charles Ives(1874年10.20 – 1954.5.19):Symphony no. 3 "The camp meeting"》





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