チュブラーベル系の金属打楽器のきらきらした分散和音の響きに乗ってティンパニーの強打入り、低音管楽器がずっしりした合いの手を返す。日本風に表現すれば風鈴の音色を楽しみながら四股を踏む力士だろうか。想像しがたいがそんな感じだ。ここから音楽は華やかになる。果てしなく連なる砂漠が見える。なんかアラビアのロレンスを連想してしまった。一旦静まって弦楽の爽やかな風を受けて熱気が和らぐ。終盤になり主題は金管に受け渡されて朗々と歌われる。胸を張って歩くような誇らしさを出しながら快活に曲を閉じる。結局シカゴとどう関連するのかは分からない。尚オリジナルは吹奏楽のための作品だ。アメリカの都市は多くの場合ニックネームを持っている。Windy Cityはシカゴの別称だ。アメリカ人なら説明の必要はない。みんな知っている。特に風が強いかどうかは知らないが冬の間は風がなくてもとにかく寒い所。高層建築物の目立つ金融界の拠点となる有数の都市のひとつだ。風の街の由来は本当の風ではなく、19世紀末期にシカゴの人は空虚で意味のない口数が多いと揶揄さえたのが発端となったようで無駄口から空風が吹いているという発想が呼び起こされたようだ。ところでChicagoの意味はシカゴの人ならたいてい知っているが、原住民のことばで玉ねぎを意味したことに由来する。Chiをシと発音するのはフランス語の影響で、最初の入植者がフランス人だったことを推測させる。《Johan de Meij(1953.11.23 -):Windy City overture》
ログインしてコメントを確認・投稿する