〜イングランド北部にある炭鉱の町で、最後に残ったパブとして住民たちから親しまれる「オールド・オーク」。町が活気にあふれていた時代から約30年が過ぎ、現在は厳しい状況に陥っているが、店主のTJ・バランタインは試行錯誤しながら経営を維持していた。しかし町がシリア難民を受け入れはじめたことで、人々が安らぎを見いだす場所だったはずのパブが、居場所を争う場へと変貌してしまう。そんな店の先行きに頭を抱えていたTJは、カメラを携えたシリアの女性ヤラと出会い、思いがけず友情を育んでいく〜<映画.comより>
社会派の映画を作り続けて来たケン・ローチ監督は今年90歳、これが最後の作品ということです。
かつては炭鉱で栄えた町、今は産業もなくすっかり寂れ、大人は職なし、若者は引きこもってゲームに明け暮れている。
TJは古いパブをなんとか維持しているが、政府によってこの町に連れて来られたシリア難民女性のヤラと知り合う。
彼は行きがかり上、難民たちに協力することになるが、仲間たちはそれが面白くない。
やがて、パブの奥の部屋を無料の食堂(子ども食堂のようなもの)にしたことで、仲間や地元客は敵意をむき出しにする。
主役のTJにデイブ・ターナー、四角い赤ら顔、目と鼻と口がくしゃっと中央に集まったような顔で、いかにもイギリスのパブにいそうな男性です。
彼がシリア難民に手助けを始めたのが、それほどの使命感もないが、見捨てることもできないといった程度の気持ちだったというのが面白い。
が、寂れた町のささくれだった古仲間や地元民は、それが許せない。
それもその筈で、彼らは古いボロ住宅に住み続けているのに、難民たちはリフォームされた住宅を与えられ、色々な物資も支給されるのです。
TJがようやく重い腰を上げ、寄付や協力によって無料食堂が軌道に乗ったと思ったら、とんでもない事件が起きる。
そして妻にも息子にも去られた彼の、”友達以上の存在”という愛犬のマラ(多分ジャック・ラッセル)が、犬の躾もできない不良が飼う大型犬に嚙み殺されてしまう。
愛犬を亡くした彼が海の中に入って行こうとしたのは、あれは二度目の自殺だったのか。
しかし、それを救ったのが難民のヤラだったという皮肉。
結末、問題は何も解決していません。
ただ、一筋の希望が見えます。
ケン・ローチ監督、弱者に寄り添った、沢山の良質な作品をありがとうございました。
公式HP
https://oldoak-movie.com/
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