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2026年01月12日20:51

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「暦のしずく」「黒き侍、ヤスケ」

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「暦のしずく」沢木耕太郎著
宝暦八年、獄門を申し渡された講釈師・馬場文耕。長屋暮らしの文耕は、かつてなぜ刀を捨て、そして獄門に処されることになったのか? 謎に包まれた実在の人物、文耕の生涯を端正な文章と魅力的な登場人物で描き出す。沢木耕太郎、初にして堂々たる時代小説!(amazonより)
講釈とは講談と呼ばれる話芸であり、江戸時代に獄門に処せられることになった講釈師、馬場文耕の生き様を書いた小説です。
獄門とは、首を撥ねたのち獄門台と呼ばれる台上に首を晒される、当時最大の極刑。
何故、かつて武士であり、知的で私欲のない講釈師の文耕がそこまでされなければならなかったのか?
冒頭から文耕の運命が明かされており、しかも読み進めるにつれて文耕の端正な人となりに惹かれていくので辛いものがありましたが、面白い。
以前読んだ「まいまいつぶろ」(村木嵐著)の、小便公家と呼ばれていた徳永家重と大岡忠光も絡んできます。
ラストにはあっと驚きましたが、粋な結末と取るべきなのか?
560頁と読み応えがあるが読みやすく、これは近い将来、映画になりそうです。

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「黒き侍、ヤスケ」信長に忠義を尽くした元南蛮奴隷の数奇な半生 浅倉徹著
その黒人は16世紀後半、ポルトガル領モザンビークにおいて奴隷商人に村を焼かれ、親族を殺され、手枷足枷を嵌められてインドの奴隷市場に連れて来られる。
そこでイエズス会の宣教師ヴァリニャーノに買われ、マカオを経て日本に到着。
当時の権力者信長にヴァリニャーノが謁見したところ、信長は黒人を気に入り、買い取って「弥助」と名付ける。
最初は御中間として長屋住い、相撲や乗馬の訓練に勤しんでいた(それでも奴隷でないというだけで喜んでいた)が、ある日、出先で伊賀者に襲われた信長を、間一髪で助けることになる。
”「よいおりじゃ。弥助。そちを侍に取り立ててつかわす」
弥助は我に返り、顔を輝かせる。
「サムライで、ござりまするか」
「そうじゃ。嬉しいか」
「ウレシュウございますでござる」”
資料など殆どないであろう弥助についてのフィクションですが、当時の信長と武田勝頼や明智光秀などとの権力抗争が盛り込まれていて、エンターティメント時代小説として面白く読みました。

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