エベは若さを司る女神。ここで詩にはエベが幼かった時期の姿も描かれている。神々の祝宴では酒を供するためにいつも控えていたようだ。その酒に若さの秘訣があったのかもしれない。
エベを讃える賛歌でありながら、永遠の若さを羨望する人の気持を織り込んでいる。フィフィギリア旋法を用いて遠い昔のギリシャから運ばれてきた風を受けた気がする魅力あるショーソンの若き日の歌曲だ。詩は女流詩人ルイーズ・エッカーマンのもの。《Ernest Chausson(1855.1.20 – 1899.6.10):Hébé, Sept melodies, op.2-6》
伏せ目がちに、顔を赤らめ、無邪気な様子で
エベは神々の祝宴の中へと足を進めた
彼女に魅せられた神々は空の杯を差し出し
幼いエベは甘美な酒を注ぎ回っていた
私たちの誰もが、若さが過ぎていくのを覚えると
私たちも先を争って杯を差し出す
女神はどんな美酒を注いでくださるのだろう
誰も知らないうっとりとした夢を見せてくれるだろう
尽きない恵みの微笑を浮かべながら
エベは去り、呼び戻すことも叶わない
永遠へ繋がる道を歩むどこかで私たちは
目に涙を浮かべて酌をしてくれる女神を追い求める
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