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2016年11月07日22:17

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マックス・スタイナー:タラのテーマ

大スペクタクルの開始を思わせる大仰な導入部に続いて、冒頭で開拓時代のアメリカの自然を俯瞰するように弦楽器が歌いだす。果てしない大地に陽光が柔らかに注ぎ、豊穣な麦の匂いが漂って来る。胸がスカッとするほど爽やかな耳当たりが良い。中間部では様々な出来事を回顧するような淡い旋律がしみじみとした気分を誘う。冒頭の主題に戻り未来への憂いを抱えながらしっかり立つ主人公の後姿を映しながら閉じる。

個性の強い女性スカーレット・オハラの波乱万丈な生涯を描いているが、このテーマ音楽にはそんな気丈な姿をほのめかすような場面はなく、タラの情景描写に徹しているようだ。尚、タラは農園の名前で、日本的にはタラ壮だろうか。もちろん架空の場所だ。

映画音楽だけを取り出した演奏は指揮者が手を入れている場合が多く、無数の細かいヴァリエーションがある。映画音楽はそう言う変更には鷹揚なようだ。

原作はマーガレット・ミッチェルの不朽の名作「風と共に去りぬ」。骨折の治療で寝たきりの生活を余儀なくされ、暇つぶしに南北戦争の時代設定に自分の体験を当てはめて書き始め、完成する頃に骨折も完治したといわれている。怪我の功名もここまで来ると神業だ。《Max Steiner:Tara’s theme》





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