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2016年06月20日21:12

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ペッテション:交響曲第4番

管楽器と打楽器によって薄暗い空の下、正体不明のものに追われている場面が展開する。差し迫った不安の正体が見えないと実態異常に恐ろしく感じる。一旦オーケストラは止まり、フルートに続いて木管が出てくるあたりから、一息つける状況に変わったようだ。こんなにのどかでいいのかと思うのも束の間、暗雲が忍び込んでくる。

フルートが「もういいかい」と問いかける。返答はない。こんな所で鬼ごっこをしている暇はないが、ふと「リアル鬼ごっこ」という滅茶苦茶な映画を連想した。世の中に理不尽なことはいくらでもある。なぜという問いに心当たりを感じることなく結果だけを負わせられる事もある。

中間部でやや落ち着いた気配を見せるが打楽器の乱打がそれを打ち消す。それでも平和を掻き乱されたくない志向が強いのがこの曲の特徴だろうか。かすかに窮地を抜け出したい願望が音にも現れていてそれが救いとなっている。何の解決もなく突如として曲は閉じられる。根拠のない不安、見えない魔手の迫ってくる怖さの演出はスリラー映画に相応しいようだ。

ペッテションの交響曲は17曲もあるが、その殆どが長い割には単一楽章制で絶望と厭世観で塗り込められている。正直に言えば好んで聴けるような曲ではない。好奇心だけでたまに取り上げている。《Allan Pettersson(1911.9.19 – 1980.6.20):Symfoni nr 4》




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