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2016年03月06日20:55

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コダーイ:交響曲

第1楽章、つぶやくような音量を抑えた低弦で演奏される主題はティンパニーの連打やブラスの咆哮を伴う激しい叫びにまでクレッシェンドする。数々の苦渋をなめて来た大地の土俗的なうめき声なのかもしれない。一旦鳴り静まったところでヴァイオリン群を主体にした第2主題が提示される。主題の対照性はきわまっていてインパクトがある。フルートやオーボエなどの木管の活躍も目立ち牧歌的な風土の香りが音楽の厳しさを和らげる。悪くはないがいろんな楽想を詰め込もうとしてまとまらなかった印象を受ける。傷口の痛みに耐えるようなブラスの空元気で勇壮に閉じる。第2楽章、どこか鄙びた中東の砂漠地帯のような東洋的な雰囲気を感じさせる。見知らぬ地での寂しさと追憶が入り混じった思いが夜のともし火の供となって頭の中を駆け回る。きっと懐かしい我が家の出来事を夢に見て夜を明かすのだろう。第3楽章、快活に飛び出す音楽。ホルンの響きにも豪快さを感じる。明るく素直に喜びを表していて気持ちが良い。抑えようとしても抑えきれない逸る気持ちがほとばしる。ブラスもかなり豪快な盛り上がりを楽しんでいる。主題の回想があり、形どおりの終止和音で曲を閉じるのも男っ気があって爽やかだ。滅多に演奏されず、知られていないコダーイの唯一の交響曲。トスカニーニの死を知り、かつて路面電車の中で書き留めたフレーズを用いて完成させた。そのために「アルトゥーロ・トスカニーニの思い出のために」と副題つきで呼ばれることもあるが追悼なのか献呈なのか良く分からない。《Kodály Zoltán(1882.12.16 – 1967.3.6):Symphony in C major》




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