成功したエグゼクティヴが実は芸術を通して自分を表現する分野で活躍したかったと果たせなかった夢を惜しんでいる歌。ミージカル・コメディーのナンバーのひとつとして書かれ、単独でも大ヒットし、その後自分のレパートリーに加えた歌手が結構いるようだ。今の自分と違う人生が歩めたらと一瞬なりとも考えることは誰しもあるだろう。転職、転身が可能な人もいるし状況が許さない場合もある。結局何をやっても不満ひとつない生活は望めない。望めない以上今していることを忠実にこなして楽しめるような努力が一番必要なのだろう。クロード・デュボアは1947年4月24日、モントリオールに生まれた歌手。現役で活躍しているようだが、去年飲酒運転で捕まり2000ドルの罰金と1年の免停を受け法廷で争っているようだ。《Claude Dubois:Le blues du businessman》
僕はビジネスの世界で成功した
恋の駆け引きにも成功した
秘書は頻繁に変えることにしている
職場は高いビルの天辺にある
そこから街を見下ろす
そこから僕の宇宙を制御する
ニューヨークとシンガポールの間
人生の半分は空の上で過ごす
もちろんいつもファーストクラスだ
地上のすべてのヒルトンに
僕専用の住居を確保している
慎ましい生活には耐えられない
君は十分幸せだよね
僕は幸せじゃないけどそんな振りをしている
ビジネスの感覚が身についてしまって
僕にはユーモアのセンスが欠けてしまった
僕は成功し、それを誇りに思っている
でもひとつだけ後悔していることがある
自分がしたいと思ったことをやっていないんだ
君はどんなことをしたい?
できることをして
望まないことはしないのが人生だ
ロッテルダムやリオの
滑走路飛行機が着陸する時
僕に割り振られた役割を存分に果たせる
芸術家になりたいといつも考えていた
僕がどんな人間なのか叫べるような
歌手になりたいと考えていた
僕の人生を創作できるように
作家になりたいと考えていた
毎日違う人生を歩めるように
俳優になりたいと考えていた
そうすれば大きなスクリーンで
ハンサムな自分に納得できただろうに
世界を作り変えるために
芸術家になりたいと考えていた
無政府主義者になって
大富豪のような生活をしたかった
なぜ僕が存在するのか表現できるように
僕は芸術家になりたいと考えていた
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