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2024年03月19日15:57

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☆洋ちゃんの読観聴 No. 1661

☆洋ちゃんの読観聴 No. 1661      

M.W.クレイヴン 「グレイラットの殺人」    

英国の田舎を舞台に捜査を行うポー刑事と
ティリー分析官のコンビのシリーズの4作目。
僕は2作目、3作目を読んでいなくて、最初の
「ストーンサークルの殺人」以来のシリーズ
読みということになる。

ワシントン・ポーは国家犯罪対策庁(英国版
FBIといったところか)の部長刑事。ティリー・
ブラッドショーはコンピュータ・オタクの分析官。
この辣腕のベテラン刑事と人生経験の浅い女性
分析官のコンビは最初(第1作)はぎこちなかったが、
今回読んだ感じでは、かなりいきがあってきた。

話はいきなり犯罪グループの金庫破りから始まる。
このグループは、金庫を開けるものの、何も持ち
出したりせず、どういうわけか仲間の一人を
その場で殺す。金庫に置いておかれたのは置物の
ネズミ(ラット)だ。

ポーが住むカンブリア州で重要な国際会議が開催
されることになった。VIPの移動のためにヘリが
利用される。ところが開催前に、このヘリコプター
会社の経営者が売春宿で殺される。

この一見なんの関係のない二つの事件なのだが、
どうやら繋がりがありそうだ・・・。

地元警察とポーの組織だけでなく、アメリカの
FBI、さらに英国のM15(諜報機関)が介在して
くる。これは国家を揺るがすほどの事件なのか?

ストーリーは少し込み入っていて、また登場
人物も少なくないが、読みごたえがある。

この著者は、コリン・デクスターなどの英国
ミステリーの伝統をしっかりと受け継ぎながらも、
マイケル・コネリーのボッシュ刑事のような
一匹狼の判断と動きを主人公に持たせ、極上
エンタメを提供してくれる。今後も楽しみだ。


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