mixiユーザー(id:5348548)

2024年03月05日10:09

266 view

韓国映画「ソウルメイト」

ミソ(キム・ダミ)は、公募展で大賞を受賞した作者について、ギャラリーの担当者からたずねられる。作者は「ハウン」とあるだけで連絡先がわからないという。受賞作品は、高校時代のミソの肖像画。鉛筆画でリアルに、写真のように仕上げていた。
ミソは「わかりません。子どもの頃遊んだだけですから」とそっけなく答えるが、担当者は「ハウンの名前で検索したら、ブログがヒットしました。あなたのことが沢山書かれていたので、親しいと思ったのですが」と言う。

ミソの心によみがえる、遠い日々ー。

自然豊かな済州島。小学生のミソはソウルから転校してきた。情緒不安定な母親に引っ張りまわされて転校を繰り返していた。
転校初日、いきなりミソは教室を飛び出し、隣の席のハウンは彼女を追いかける。
海辺の高い堤防を、高い所が苦手なハウンはよじ登って、ミソと歩く。

ハウンは絵を描くのが得意。授業中も先生の似顔絵をノートに描いている。
ミソとふたりで拾ってきた茶トラの子猫も、あっというまにかわいらしい姿をスケッチしていた。
ミソはアットホームなハウンの家にしょっちゅう遊びに行き、ハウンの両親とも仲良くなる。

ミソの母親はソウルに戻ると言うが、ハウンと離れたくないミソは、ハウンの家に下宿してひきつづき済州島で暮らすことに。

高校生になったミソとハウン(チョン・ソニ)。相変わらずの仲良しで、原付バイクに二人乗りして島の中を走り回る。
ハウンに影響されて、ミソも美術部で絵を描きだした。
しかし親友同士だったふたりに亀裂が。
それは、ハウンがひとめぼれした男子生徒ジヌ(ピョン・ウソク)と付き合うようになったことが端緒だった。

ミソ、ハウン、ジヌと3人で出かけることも増えた。
しかし、ジヌは、どこか自由奔放なミソにも惹かれる。
ある日、島の洞窟に大学合格祈願に行った三人だったが、ハウンは靴擦れで歩けなくなる。
結局、洞窟にはミソとジヌが向かったが、その場でふたりはキスしてしまう。

ミソは済州島を離れ、ソウルに行くことに。港に見送りに行ったハウンは、恋人のジヌがいつも身に付けていたお守りのペンダントを、ミソが持っているのを見て不安が増す。

ミソのソウルでの暮らしはうまくいかない。美術学校では絵を酷評される。バイトで身体を酷使しながら、ハウンには「シベリア鉄道で旅をしている」と偽りの報告をする。

ハウンは画家になる夢は封印し、地元の教育大学で教師を目指すことに。
ある日、ソウルにやってきたハウンはミソと会うが、口論となり喧嘩別れしてしまった。

数年がたち、ハウンは済州島で教師として働いていた。
ジヌは偶然、ソウルでミソと再会するが、口ぶりとは逆にあまり幸せそうに見えない。
挙句、投資関係の仕事をしていたミソの恋人は自殺、行き場を失った彼女を、自分の部屋に住まわせるジヌ。

恋人に会いにソウルにやってきたハウンはショックを受け、ミソとも罵り合いになり済州島に帰る。
ジヌは必死で誤解を解こうとし、ようやく結婚式を行う運びに。
ただ、ハウンは、このまま結婚したら本当の自分でなくなる気がしていた。
昔のようにのびのびと絵を描いてみたい、と結婚式場を飛び出して行ったハウン。
だが、すでに彼女は、ジヌとの子どもをみごもっていたー。

この映画・中国・香港の最近制作された映画の、韓国版リメイクらしい。
女の子同士の友情とスレ違い、反目や諍いを重ねながら、大事な存在だと認識して、いたわりあう・・という過程が丁寧に描かれていた。
済州島の海辺の光景も、なんだかノスタルジック。
しかししかし、ミソにもハウンにもいい顔するジヌってクズ男じゃん。
やっぱり友情にヒビが入るのってオトコが原因かぁ。
わたしも若い頃、友人に彼氏ができると、とたんに付き合い悪くなってしまったことがあったしね。会っても彼氏の話ばかりになるしさー(-_-;)

追記:劇中、高校時代の国語の授業シーンで、1930年代の詩人について教師が話している、というのがあった。わずかな時間なので、詩の詳しい内容がわからず、配給会社にメールでたずねたところ、なんとすぐに返答をいただいた!
授業で扱っていたのは金永郎の「牡丹の花が咲くまでは」。
さらにオリジナルの詩と、日本語訳が紹介されているサイトまでご教示くださった。
クロックワークス様、ありがとうございます!

모란이 피기까지는

모란이 피기까지는
나는 아직 나의 봄을 기둘리고 있을 테요
모란이 뚝뚝 떨어져 버린 날
나는 비로소 봄을 여읜 설움에 잠길 테요
오월 어느 날 그 하루 무덥던 날
떨어져 누운 꽃잎마저 시들어 버리고는
천지에 모란은 자취도 없어지고
뻗쳐오르던 내 보람 서운케 무너졌느니
모란이 지고 말면 그뿐 내 한 해는 다 가고 말아
삼백예순날 하냥 섭섭해 우옵내다
모란이 피기까지는
나는 아직 기둘리고 있을 테요 찬란한 슬픔의 봄을

牡丹の花が咲くまでは

牡丹の花が咲くまでは
わたしはまだわたしの春を待つでしょう   
牡丹の花がぽとぽと落ちてしまった日   
わたしは初めて春を失くした悲しみに浸るでしょう
五月のある日 一日中むし暑かったその日   
地面に敷かれた花びらさえ色あせて   
牡丹の影などあとかたもなく       
弾けんばかりの喜びもむなしく消えて  
牡丹が散ってしまえばそれっきり わたしの一年も終わってしまい
三百六十日 ただただ寂しくて泣くのです
牡丹の花が咲くまでは
わたしはひたすら待っているでしょう 燦爛たる かなしみの春を
(2月28日、Tジョイ博多)
9 10

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2024年03月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31