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2022年08月02日05:51

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ストロング小林さん追悼(207)

76年新日本プロレス「第3回ワールド・リーグ戦」第29戦、5月7日、香川県高松市民文化センター(テレビ生中継、観衆3,200人満員発表)大会。

ここで優勝の行方を大きく左右する事件が…。番組の冒頭、セミ前の猪木&星野勘太郎組とビクター・リベラ&ラウル・マタ組のタッグマッチ45分1本勝負で次のセミファイナルでペドロ・モラレスと公式戦を行うキラー・カール・クラップが場外乱闘の際に乱入しました。

猪木の左肩を鉄柱に叩きつけ、うつ伏せになってうずくまって倒れた猪木の左肩を何度も踏みつける攻撃。試合は12分21秒、日本組の反則勝ちとなりましたが、猪木は若手の肩を借りて控室へ。リベラ、マタは「モラレス派」であり試合をぶち壊したクラップに抗議し乱闘に。

そこへモラレスが入ってきて次のセミファイナルのモラレスvsクラップの外国人頂上対決の試合が始まりましたが、「ワールドプロレスリング」の実況中、控室からのサイドレポートが入り、猪木は「これ以上試合を続けると左肩がダメになるかも知れない。(モハメド)アリ戦も控えていることだし、ここは大事を取ってワールド・リーグ戦の優勝決定戦出場を辞退したい」と5月11日、東京体育館での優勝決定戦を棄権する旨を表明したことが実況の舟橋慶一アナウンサーから発表されました。

猪木の優勝決定戦棄権により優勝決定戦はリーグ戦上位2選手によって争われることに変更となった訳です。これで、既にリーグ戦で3敗を喫し優勝決定戦進出が絶望的となっていた坂口征二、ストロング小林、リベラにもチャンスが巡ってきたことになります。

さて、セミファイナルのモラレスvsクラップの公式戦、優勝決定戦進出が「当確」だったモラレスは猪木との決勝での待望のシングル対決をクラップにぶち壊されてラテンの血が騒いだか、ラフファイトで圧倒。クラップを鉄柱に打ち付けて流血に追い込み、スリーパー・ホールドでスタミナを奪い最初から攻勢に。

クラップもブレーンクローで反撃しますが、モラレスはクラップのバックに回るとロープに押し付けての後方回転エビ固め、6分49秒、カウント3が入りモラレスが圧倒的強さを見せて快勝、12戦12勝(2不戦勝)で1位が確定。クラップは第1、2回大会での神通力を失い12戦9勝3敗。

メインイベントは坂口とS小林の同門対決の公式戦、前75年の第2回大会は開幕戦の4月4日、蔵前国技館で対戦し互角の30分時間切れ引き分けとなっていますが、今回は勝った方に優勝決定戦進出の望みが出ることからどちらも勝たなければなりません。

手四つの攻防からS小林がベアハッグ、坂口は腕をこじ入れて腰投げで脱出しコブラツイストで反撃、ロープを掴んで逃れるS小林。もつれて両者場外に転落。

先にリングに上がった坂口はエプロン越しのブレーンバスター、さらにアトミック・ドロップ、カウント2で返したS小林でしたが坂口はダメ押しとばかりもう一発ブレーンバスターからフォールの体勢に。S小林は返せずカウント3。猪木の優勝決定戦出場辞退で坂口の闘志が上回ったか、11分4秒、体固めで坂口がS小林から初フォール勝ちを奪って12戦9勝(1不戦勝)3敗でクラップ、リベラと並びました。

S小林は悔しい黒星で13戦9勝(1不戦勝)4敗でリーグ戦全日程を終了、優勝決定戦進出成らず、マサ齋藤と相星となりました。

この日から大韓プロレス協会派閥の張永哲(チャン・チョン・チル)、千圭徳(チョン・ギ・ドク)、禹基煥(ウ・キハン)の3選手が特別参加。張&千組は小沢正志&藤原喜明組と対戦、8分32秒、張が藤原をエビ固めで破り、禹は木村たかし(聖裔、健吾)とシングルマッチで対戦し8分48秒、体固めで勝利し、韓国勢がいずれも勝利を収めました。

第30戦、5月8日、岐阜市民センター(観衆3,800人超満員発表)大会。この日が公式戦最終日となり、坂口が星野を9分8秒、アトミック・ドロップからの片エビ固めで破り13戦10勝(1不戦勝)3敗でリーグ戦終了。モラレスはケン・マンテルを7分52秒、エビ固めで破り13戦全勝(2不戦勝)で2位と3点差をつけての堂々の単独1位。

クラップはタワーリング・インフェルノとの最終公式戦で12分4秒、体固めでフォール勝ちし13戦10勝3敗でリーグ戦終了となりました。

この結果、1位は全勝のモラレス、2位には10勝3敗の坂口、クラップ、リベラの3人が並びました。5月10日、仙台・宮城県スポーツセンターで、2位の3選手による優勝決定戦進出者決定戦が巴戦(先に2勝した選手の勝ち)で行われることが決定。

前日、優勝決定戦出場を辞退した猪木ですが、この日も通常に試合に出場しセミファイナルでブッチャー・バションとシングルマッチ45分1本勝負で対戦、4分4秒、体固めで勝利、ファンを安心させています。

S小林はメインイベントでM齋藤とタッグを組み、リベラ&マタ組と対戦、1本目は11分、マタがM齋藤を体固め、2本目は2分53秒、M齋藤がリベラにアルゼンチン・バックブリーカーでギブアップ勝ち、決勝の3本目は6分29秒、S小林がマタを体固めで降し、2−1でS小林&M齋藤組に軍配が上がりました。

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