坂本太郎『日本の修史と史学 歴史書の歴史』(講談社学術文庫、2020年)を読了。日本ではおよそ一三〇〇年以上に渡り、様々な歴史書が編まれてきた。古代は政府が歴史を編修した。
中世は物語風歴史と宗教的史論の時代だった。古代の官撰史書を模した歴史書も現れた。江戸時代は歴史学の学問的な研究が芽生え、幕府と藩が史書や系図を編纂し、国学者が方法において史学の重要な基礎を立てた。
近代は歴史学が成立した。政府が史料を編纂し、元老院や大蔵省以下の官庁も修史事業を行って旧藩華族も歴史を編修した。西洋からは史学研究法が取り入れられ、大学に史学科が設けられるようになった。
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