ユーモラスな書き方ではあるが、当時の庶民というか庶民以下の暮らしを道真が知る箇所は胸に迫るものがある。
何も知らないし知ろうとしない貴族たちより、権力闘争に敗れた道真は誠実だったはず。
その彼が、いかに自分が無知だったか太宰府で初めて本当のことを知る。
追い打ちをかけるように更なる悲劇に見舞われる。
そこから立ち直ろうとしている道真にはもう失うものは無いのだろう。
朝廷の人たちが知らないままになった活躍が本当のことだったらいいなあ。
保積と督子のやりとりが面白かったのに、途中からうやむやになったのはちょっと残念。
ログインしてコメントを確認・投稿する