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2015年06月15日07:32

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★洋ちゃんの読観聴 No. 1063

★洋ちゃんの読観聴 No. 1063                 

TV番組 NHK 「NHKスペシャル 沖縄戦 全記録」  

6月14日夜9時放送のNHK制作のドキュメンタリーで
ある。太平洋戦争の映像は、これまでもNHK、民放で
放送されてきたが、今回は米国軍が撮った映像を
かなり紹介しているという点でこれまでと異なっている。
TVだが、日本人や米国兵の死体が生々しく画面に
表れる。

戦争を戦った米国および日本軍の兵士らの証言。
そして終戦後しばらくして録音された沖縄の人たちの
証言テープと生き残った人たちの言葉。今も生きる
人たちの口は重いが、それでも語り継がねばならない
という思いは強い。

沖縄戦があの時代の通常の戦争とどこが違うのか。
50万人もの兵を米国が投入し上陸する映像を見ると、
僕は(記録映像や映画で見た)ノルマンジー上陸作戦と
似ていると思った。だが、似ていたのは上陸までだけだ。
そこからは軍同士の戦争であった連合軍vsドイツの
ノルマンジーとは様相が全く異なる。

沖縄の日本軍の戦力は10万人だったらしいが、一般の
市民の数はそれよりかなり多い。そして、沖縄戦で死んだ
市民の数は9万人を超える。なぜか? 市民が兵士と
して急遽動員されたからだ。女性も子どもも。訓練もなく。
彼らは手榴弾ひとつで敵に向っていったのだ。

最初は米軍は兵士と市民とを区別し、できるだけ一般
市民には手を出さないようにしていたようだ。だが、
市民が戦力となり、あるいは戦力でなくとも兵士たちと
共同生活をしており、次第に区別ができなくなっていく。

無差別殺戮が普通になってくる。中には精神に異常を
きたす米国兵士も出てくる。まるで近年のイラク戦争の
ような話だ。

沖縄戦に参加し日記を丹念に書いた将校は、後に
ジャーナリストとしてピュッツりアー賞を受賞するが、
沖縄戦に関しては1冊の本も著さなかったという。
彼の未亡人によれば、彼は常に夜悪夢を見てうなされた
そうだ。

安倍首相のお友だちのNHK会長は、政府の意図に
反する報道は控えたいと発言し、現場の職員の仕事に
プレッシャーを与えている。そのような状況下で、
このような番組を制作したスタッフにジャーナリスト魂を
見た思いだ。

たぶん再放送されることがあると思う。今回見なかった
人たちには、ぜひご覧いただきたい。

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