7/10
監督・脚本:ウルスラ・バルバ・オフネル
脚本:サミュエル・ソウサ
出演:ネイアン・ゴンザレス・ノルビンド、クリスト・フェルナンデス
メキシコのウルスラ・バルバ・オフネルの初監督作。
広場恐怖症で生きづらさを感じている女性コリーナ。200平方メートルから出ることができず、亡くなった父親のコネで出版社の校正の仕事をしているが、同僚から軽んじられていた。
官能西部劇というニッチなジャンルのシリーズ最終作。そのラストが酷すぎて書き直しを待っていたが、なかなか出来てこない。
自分なりのラストを作り上げてしまったコリーナだが、出版社はそれを作家の作品と誤解してしまう。作家のところへ説明に行かなければならないが、そこは300km離れた場所。
コリーナは勇気をもって一歩踏み出すことになる。
社会不適合な主人公が勇気を持って、自分なりのやり方で周囲と関わっていくテーマ。説明過剰なナレーションとテンポの良さ、そして色彩の綺麗な絵作りが『アメリ』(2001)を彷彿とさせる。
『アメリ』ほど小技の凝集感はないのだけれど、初監督作でこれは素晴らしい。
社会にうまく適合できない人物が主人公の作品や、70年代を舞台にした作品が愛されるのは、現代ではナイーブさや真剣さを持った主人公が成立しにくくなっているからではなかろうか。
そう思うと、今の世に寂しさを感じる。
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