mixiユーザー(id:20297653)

2026年08月24日13:34

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Rosebush Pruning 

5.5/10
カリム・アイヌーズ監督
エフティミス・フィリップ脚本
マルコ・ベロッキオ原作
カラム・ターナー ライリー・キーオ
ジェイミー・ベル エル・ファニング
パメラ・アンダーソン
未見だが、ベロッキオ『ポケットの中の握り拳』(1965)のイタリアのブルジョワ家庭・カトリック・家父長制への批判を、『ロブスター』『聖なる鹿殺し』のエフティミス・フィリップの脚本により、ヨーロッパに居ついたアメリカの超富裕層/成金的一族の腐敗に置き換えて描いている。
妻の遺産を相続して、たまたま莫大な金を手にしたアメリカ人一家が、自分たちのルーツでもないヨーロッパへ移住し、社会とほとんど接触せず、家族内の内向きな関心だけで生きるうちに、欲望の自己規制すらできなくなっていく様を描く。
家族がやたらボッテガにこだわっていて、ボッテガ的には事故みたいなものだけれど、高級店へ行って、その場で一通り揃えたような成金ぶりがうかがえる。ビスポークするでもなく、ボッテガという記号そのものを纏っているような。
カラム・ターナーの、金は持っているけれど文字すらまともに読めない軽薄さ、いやらしさが素晴らしかった。魅力の欠片もないのが素晴らしい。
ただ、こうした金持ちを笑う映画は、そのときは気持ちいいけれど、あまり生産性がない。
また家族の異常性は十分伝わるのだけれど、その異常さがいかにも現実にありそうな範囲に収まっていることが、近年のギリシア映画――エフティミス・フィリップだし――にあった、現実の因果から切断されたような世界観を期待すると少し物足りない。
Greek Weird Waveの持っていた土着的な違和感が、国際資本を通じて国際的に理解可能な“スタイル”へ翻訳されてしまっていて、数行で説明できてしまう映画になっている。
当方としては、理解できないものを理解できないものとして享受したかった。
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