猛暑続きの毎日だが、今日は夕方は少し涼しくなった気がする。そんな今宵はマーキュリー・バッハ・アカデミーの演奏会に行った。
プログラムは次のとおりである。
・モーツァルト:教会ソナタ第10番
・モーツァルト:エクスルターテ・ユビラーテ (モテット「踊れ、喜べ汝幸いなる魂よ」)
・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番
・モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」
指揮:小田透
ソプラノ独唱:澤江衣里/ヴァイオリン独奏:高田あずみ
会場:小金井宮地楽器ホール (19:00 開演)
マーキュリー・バッハ・アカデミーは、名前のとおりバッハをメインに、バロック音楽を演奏している団体だが、今回はモーツァルトと珍しいプログラムである。そう思っていたら、実はモーツァルトも範囲内であり、何度か演奏はしているらしい。個人的には普段は近現代寄りの作曲家の作品を聴く方が多く、モーツァルトを目当てに演奏会に行くことはほとんどないが、今回は楽団員から無料でご招待いただいたので、行くことにした。小金井の宮地楽器ホールもたぶん初めてだ。
さて、モーツァルト作品のプログラムだが、実は最初の2曲は全く初めて聴く。モーツァルトであっても未知の作品はたくさんあるのだ。その2曲、教会ソナタ第10番と「踊れ、喜べ汝幸いなる魂よ」は、続けて演奏された。ソプラノも初めから待機している。教会ソナタといってもあまりピンと来ないが、ミサ曲の「グラドゥアーレ」の後に演奏される小規模な曲だそうだ。聴けば、初めて聴いてもモーツァルトだなと分かるくらいモーツァルトらしい曲である。そのままモテットに続くが、馴染みがないせいか、正直退屈する箇所もあったものの、ソプラノ独唱は素晴らしいことは分かった。宗教的テキストの中にオペラ・セリアの技巧を融合させた作品ということである。
ここでまさかのアンコール演奏。モーツァルトの「ヴェスペレ」から「主をほめたたえよ」である。オーケストラの伴奏で、素晴らしいソプラノを聴かせてくれた。
続いては、ヴァイオリン協奏曲第4番だ。この曲はCDでは聴いているが、積極的に聴いているとは言い難い。それなら今日は生でじっくりと聴こう。招待してくれた団員からは、事前に「ソリストが素晴らしい」と何度も聞いていたが、先ほどの「エクスルターテ・ユビラーテ」のソプラノ同様、ヴァイオリン独奏の素晴らしさは伝わってきた。
このあともアンコール演奏があった。ヴァイオリン独奏の曲だが、誰の何という作品か分からない。あとで、ルイ=ガブリエル・ギユマンの「無伴奏ヴァイオリンのためのアミュズマン」と知るが、ギユマン自体馴染みがなく、バロック作曲家には疎いことが露呈してしまった。
休憩をはさんで、「プラハ」だ。これはさすがに知っている曲である。個人的な感覚ではあるが、演奏はかなりゆったりしているように感じた。それでいて変に重苦しくはならず、丁寧に響かせながら進行しているようであった。「モダン楽器を用いモダンのピッチとしながらも、演奏のためにバロックの語り口を学ぶ」としているオーケストラが奏でるモーツァルトということだろうか。なかなか説得力のある演奏で、モーツァルトの交響曲をじっくりと聴いたのも久しぶりだろう。
たまにはモーツァルトもいいなと思える演奏会であった。
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