7.5/10
エイドリアン・シェアゴールド監督
ティモシー・スポール ジュリエット・スティーブンソン
エディ・マーサン クリストファー・フルフォード
トビアス・マッケンジー ジェームズ・コーデン
イギリスの最後の絞首刑人アルバート・ピアポイント(スポール)の話。
ピアポイントは家族に絞首刑人がいて、幼少期よりその仕事に近い環境にいた。
当時のイギリスでは絞首刑人は頼まれてやる仕事で、普段は食料品の
配達をして、最初はパートナーにも自分の副業を知らせないで絞首刑の仕事を
皆に秘密にしていたピアポイントだった。
ピアポイントは極めて職業意識が高く、苦しませず短期間で死に
至らしめることに務めており、その手際の良さからバーナード・
モントゴメリーに請われて、第二次大戦後のベルデンの収容所の戦争犯罪人
(収容所の所長ヨーゼフ・クラマー 、イルマ・グレーゼ 、フリッツ・クラインらを含む)をハーメルン刑務所で処刑をすることで、図らずも世間の脚光を浴びてしまう。
最初は英雄として世間に称えられたピアポイントだったが、その後の
死刑反対運動の高まりの中、単なる執行人なのに世間の批判を浴びることになる。
ティモシー・スポールのファン(自分のことだが)必見の傑作。
スポールのもつ型どおり物事をすすめる役人的イメージに、職業人としての
プライドを滲ませる演技が素晴らしい。遺体に対しての敬意を払うのが格好良い。
アルバート・ピエールポイントが厳粛な法の裁きに適切な人物であったこと、
イルマのようなサデッィスティクな人殺しを、厳粛にプロ意識で処刑する
ピエールポイントの対比は重要で、あとの死刑反対論者のピエールポイント
に対する不当な批判を明確にしている。そして、ピエールポイント本人も
死刑制度そのものの是非について問いかけることになる点が重要だと思う。
大事なのは死刑制度批判という単純な話になっていないで、観客に問いかける
姿勢が本作にはあった。
また、エディ・マーサンのファン(これも自分だが)も必見だろう。
本作ではピアポイントの飲み仲間にして、恋人に振られる情けない男を
リアルに演じていて、とても重要な役だった。
また「愛しい人が眠るまで」のジュリエット・スティーブンソンがピアポイントの妻役、
また若いトビアス・マッケンジーも出演していて演技派が揃っていて最高の一本
おすすめ。
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