7月になっても、そんなに暑くない日が続いていて過ごしやすい。今日は「日本グリーグ協会プロジェクト × スウェーデンからの風・夏の音楽会」に行った。
プログラムは次のとおりである。
・シェーグレン:2つのスウェーデン民謡による演奏会用小品
・シューグレン:ユモレスク
・ラヴェル:ソナチネ
・ステーンハンマル:2つのセンチメンタルロマンス 第1曲
・マイエル:ヴァイオリンソナタ
・グリーグ:抒情小品集第10集より「夏の夕べ」
・グリーグ:自作の歌曲によるピアノ曲集より
海の永遠の動きをあなたは知らない/君を愛す
・グリーグ:6つの歌 作品48より
挨拶/いつの日にかわが想いよ/薔薇の季節に
・グリーグ:心の歌 より「君を愛す」
・グリーグ:ヨン・パウルセンの5つの詩
・グリーグ:四手の為のノルウェー舞曲より 第1曲/第2曲/第4曲
ヴァイオリン:鈴木千保/ピアノ:上川祐理子/ピアノ:和田記代
ピアノ:斎藤至/メゾ・ソプラノ:大川りえこ/ピアノ:安保美希
ソプラノ:馬淵元子/ピアノ:石井瑠美
会場:ミュージックサロン・サングレース (15:00 開演)
毎年恒例の「スウェーデンからの風・夏の音楽会」であるが、今回はステーンハンマル友の会と日本グリーグ協会の共催という形で実施され、「日本グリーグ協会プロジェクト × スウェーデンからの風・夏の音楽会」となっている。前半がステーンハンマル友の会アワー、後半が日本グリーグ協会アワーである。
まずは「グリーグとの出会い」と題する第1部で、グリーグと出会ったシェーグレンとラヴェル、グリーグと出会っただけでなく共演もしたステーンハンマルとマイエルの4作曲家の作品が、鈴木さんと上川さんによって演奏される。
シェーグレンの作品はいくつか聴いているが、今日演奏された3曲はあまり馴染みがないかも。でも、どことなく聴いたことがある箇所があるように感じたのは、元となったスウェーデン民謡をどこかで聴いたのだろうか。シェーグレンの「ユモレスク」とラヴェルの「ソナチネ」はピアノソロの曲だ。まるで一続きの曲のように続けて演奏されたが、やはりシェーグレンとラヴェルでは全く雰囲気が違う。というより、今日のプログラムの中でラヴェルだけちょっと浮いている感じだが、グリーグと接点はあったのだ。ラヴェルがグリーグの作品(ノルウェー舞曲)をピアノで弾いていたら、グリーグが「そうじゃない」と怒ったというエピソードは面白い。
ステーンハンマルの「センチメンタルロマンス」はすっかりお馴染みの曲だが、この演奏会では前は第2番を演奏したので今日は第1番である。個人的には第2番の方が好きだと思っていたが、そっと思いを寄せるような第1番もなかなか素敵だと再認識した。
アマンダ・マイエルは、この演奏会で名前を知った女性作曲家だが、その後いろいろ聴いて素敵な作品が多いと思っている。女性作曲家でありヴァイオリニストでもあることから、鈴木さんもかなり共感を持って演奏できるとのことである。鈴木さんのヴァイオリンの音もすっかり耳に馴染んで、安心して聴けるようになっている。
休憩時間には主催者からスウェーデン土産の珈琲と紅茶が振る舞われた。紅茶はあまり馴染みのない銘柄だけど、美味しかった。
後半は「グリーグの魅力」と題して、グリーグのピアノ作品と歌曲が演奏される。グリーグのピアノ曲は「抒情小品集」は聴いているものの、全てを網羅して馴染んでいる訳ではないし、歌曲は疎いといってよい状態なので、新鮮な気持ちで聴くことができる。斎藤さんのピアノでまずは3曲が演奏されるが、この3番目に演奏した「君を愛す」はグリーグ自身の歌曲作品の編曲で、そのあとは大川さんにより元となった歌曲が歌われるのである。大川さんの歌による「情熱的な愛の告白」が、実にいい感じであった。グリーグは近隣のいろいろな国の人と交流があったため、歌詞もドイツ語、デンマーク語などいろいろあり、グリーグを歌うためには何か国語か勉強しないといけないそうだ。馬淵さんの歌った5曲はグリーグの同胞ノルウェーのパウルセンの詩による歌曲だ。
最後は、安保さんと和田さんの2人による4手ピアノの「ノルウェー舞曲」から3曲が演奏された。このうちの第2曲は、ノルウェーでは最も耳にする機会が多いらしい。アイスクリーム売りがこのメロディーを鳴らしてやってくるらしく、子供たちにもお馴染みとのことである。そういう前置きを聞いた上で演奏を聴くと、アイスクリーム売りの車がやってくるように聞こえてしまうのだから面白い。
今日はグリーグ中心の演奏会であったが、ピアノ協奏曲やペールギュントだけではない、グリーグの魅力を気付かせてくれるような演奏会であった。終演後の演奏者との雑談も楽しく(いつものメンバーが最後まで残る)、楽しく有意義な演奏会であった。
ログインしてコメントを確認・投稿する