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2025年05月30日23:43

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【音楽】 Dear Brahms Vol.1 @ハクジュホール

最近は未知の作品が聴ける演奏会に行くことが多いが、ここらで原点に帰ってブラームスを聴きたくなり、ちょうどこの演奏会があったので行った。ピアニストの三原未紗子が企画した Dear Brahms と題する9年がかりのブラームス室内楽全曲演奏会で、本日が第一回である。

プログラムは次のとおりである。

 ・ブラームス:ハンガリー舞曲 (2台ピアノ版) 第1番〜第6番
 ・ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 (2台ピアノ版)
 ・ブラームス:2台ピアノのためのソナタ

   ピアノ:實川風、三原未紗子
   会場:ハクジュホール (19:00 開演)

今回は2台のピアノ作品を集めた演奏会である。いずれもオーケストラや五重奏曲としてはお馴染みの曲であるが、ピアノ2台版を生で聴くのは初めてだと思う。三原と實川は同い年だそうで、今回初めての共演とのこと。三原は幼い頃からブラームスを好み、これまでに多くの感動に出会うきっかけを与えてくれたブラームスへの感謝として、今回の企画をはじめたそうだ。

まずは「ハンガリー舞曲」を第1番から第6番まで続けて演奏する。三原が第一、實川が第二のパートを弾く。有名な番号を含め何曲かはオーケストラや二重奏などで聴いているが、ピアノ2台版を続けて聴くと新鮮な気持ちになった。ややゆったりと入り加速していくテンポ、動の三原と静の實川(あくまでも個人的な印象)がうまく溶け合っているようで、なかなか面白かった。

「ハイドンの主題による変奏曲」は、これもオーケストラで聴くのとはまた違った面白さがあった。オーケストラでは様々な楽器の音色の変化があるのだが、今回はピアノ2台だけである。それだけに変奏曲としての面白さを十分に楽しむことが出来る。こちらも聴いていて面白かった。

休憩のあとは「2台ピアノのためのソナタ」である。ピアノ五重奏曲の編曲であり、五重奏曲はお馴染みだが、ピアノ2台で聴く機会はこれまでになかった。この曲では實川が第一、三原が第二で、三原の弾く方がたぶん弦楽四重奏パート相当なのだろう。冒頭のユニゾンがまるで1台で弾いているようにぴったりと合っていたのはまあ当然だろう。本来は弦楽器の音がする箇所がピアノの音で聞こえ、不思議な感覚になってしまうところもあるが、これは五重奏曲ではなく、あくまでも「2台のピアノのためのソナタ」なのだ。そう切り替えて聴いていく。原曲もそうだが、この曲はあまりにも中身も濃い曲で、まるで交響曲のようでさえあると思っているが、ピアノ2台で聴くと、その感が強くなったような気がした。演奏終了後のトークで、演奏者側が「すごい。他の言葉はない」と思わず言ってしまったが、聴いている方もそう思ったのである。まさにこれはすごい演奏であった。

最後にアンコール演奏があった。ブラームスの「ワルツ op.39-15」である。そういえばピアノ2台の曲で有名なのがまだあったなと気付いた。ワルツ集の中で最も有名な15曲目、愛らしい素敵な曲である。

Dear Brahms は1年に1回のペースで行われ、次回は来年の5月とのこと。今度はヴァイオリンソナタ全曲らしい。2033年まで毎年聴きに行けるといいな。
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