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2025年04月25日23:57

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【音楽】 河村尚子が贈る音楽の旅 〜我らの女性

今宵は銀座の王子ホールに、「河村尚子が贈る音楽の旅〜我らの女性」と題する演奏会を聴きに行った。プログラムは次のとおりである。

 ・レベッカ・クラーク:ピアノ三重奏曲
 ・レベッカ・クラーク:ヴィオラ・ソナタ
 ・クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22
 ・アマンダ・マイエル=レントヘン:ピアノ四重奏曲 ホ短調

   ピアノ:河村尚子/ヴァイオリン:岡本誠司
   ヴィオラ:赤坂智子/チェロ:伊藤悠貴
   会場:王子ホール (19:00 開演)

タイトルからも分かるように、女性作曲家の作品を集めたプログラムである。実はこの演奏会のことをある方から聞いて知ったのはほんの4日前である。確認するとまだ残席があったので、チケットは確保できた。この演奏会に行きたいと思ったのは、アマンダ・マイエルの作品が聴けるからである。CDではいろいろと聴いていたが、生で聴いたことがあるのは小品くらいだった。レベッカ・クラークの作品もほぼ未知だったので、これを聴ける楽しみもあった。

まずは、レベッカ・クラークの2作品である。いずれも初めて聴く曲である。ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための三重奏曲は、何やら不穏な感じで始まり、どことなく不安気ながらもいろいろな要素が混じっているような展開で、時に激しく爆発させるような曲に思えたが、演奏後の河村さんの解説でも同様のことを言っていて、やはりそんな曲らしい。

続いてのヴィオラ・ソナタは実に素晴らしかったと思う。クラークはヴィオラ奏者でもあったので、ヴィオラで表現できることを追求したような曲といえるかもしれない。ヴィオラを弾いた赤坂さんの音も豊かで素晴らしく、主役になる機会のあまり多くないヴィオラが、こんなにも輝かしく感じられるのかと思った次第である。初めて聴く曲なのに、2曲とも全く退屈することがなかったのは、演奏の素晴らしさもあるだろう。

休憩のあとは、まずはクララ・シューマンのロマンスである。ヴァイオリンとピアノの二重奏だ。本日のプログラムの中では、メジャー作品な方だろう。前半のクラークの作品とは雰囲気もがらりと変わり、聴いていて癒されるような、幸福感あふれる曲である。

最後は、アマンダ・マイエルのピアノ四重奏曲だ。(ユリウス・レントヘンと結婚後の名前表記は、アマンダ・レントヘン=マイエルとアマンダ・マイエル=レントヘンの2通り見かけるが、どっちが正しいのだろう。) CDで聴いただけでは気付かなかったが、3つの弦楽器のどれかが浮いてしまうようなことはなく、きちんと調和しており、それらをピアノが支えつつ引っ張っているような感じで、見事にバランスの取れた構成のしっかりした素晴らしい作品なのだと思った。演奏後にも解説トークがあったが、マイエル=レントヘンの作品をこのメンバーで合わせたのは今回のツアーが初であり、前半のクラークも含めて、演奏者側も新鮮であったということだ。おそらくこれまでに日本国内で演奏されたことはほぼないだろう。それなのに、ぴったりと合った素晴らしい演奏で、演奏者の熱い思いが、まだ作曲者の熱い思いをも伝えきったように思う。

女性作曲家ということで、当時は決して恵まれた環境ではなかった。結婚後は表に出ることも少なくなってしまい、作品数も多くは残っていない。でも彼女たちが頑張ってくれたからこそ、今こうしてステージで演奏できるのだと語った河村さんの言葉は印象的だった。

最後はアンコール演奏があった。なんと二重奏曲を3曲である。チェロとピアノでナディア・ブーランジェーの「3つの小品」より第1曲、ヴィオラとチェロでレベッカ・クラークの小品(ララバイ)、最後はヴァイオリンとピアノでリリー・ブーランジェーの小品である。こちらも楽しめた。
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