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2022年11月05日21:26

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【音楽】 オーケストラ・ゾルキー演奏会 @ミューザ川崎

今日は川崎にコンサートに行った。オーケストラ・ゾルキーの第3回演奏会だ。このオーケストラは、東京のロシア音楽系アマチュア・オーケストラ有志により、「チャイコフスキーのマンフレッド交響曲を演奏したい」という目的で結成され、一度限りのはずだったらしいが、第2回を経て今回は第3回と、どうやら年1回ペースで継続するようになったようである。第1回から毎回ご招待いただいており、今回も聴かせていただくことになった。

さて、今日のプログラムは次のとおりである。

 ・ラフマニノフ:交響詩「死の島」
 ・チャイコフスキー:幻想序曲「テンペスト」
 ・ラフマニノフ:交響曲第2番

   指揮:長田雅人
   会場:ミューザ川崎 (13:30 開演)

これまではチャイコフスキーの作品のみを演奏してきたが、今回は初めてチャイコフスキー以外が登場する。1曲目はラフマニノフの「死の島」で、相変わらず「根暗オケ」ぶりは継続な選曲だなと思っていると、確かに題材が題材だけに明るくはじけた曲ではないのだが、ただ単にどんより暗いだけの曲ではないのだと、じっくり聴くと気付くのである。ラフマニノフらしい美しい音楽という部分もあるのである。今日の演奏を聴いて、そんな感じがした。今日の女性奏者の衣装はカラフルだったが、黒一色で統一されていたら、視覚効果でイメージが若干変わったかも? この作品はベックリンの絵からインスピレーションを得て作られたが、ラフマニノフは複製されたモノクロの絵を見てイメージしたもので、のちにオリジナルの色彩を見たら、「なんか違うな」と思ったらしい。そういうこともあるだろう。

2曲目は、やはりこのオーケストラには欠かせないチャイコフスキーだ。チャイコフスキーはシェークスピアの劇にちなんだ作品をいくつか作っているが、この「テンペスト」もその一つだ。おそらく生で聴くのは初めてだ。地位を奪われた大公が孤島に流れ着き、そこで魔法を習得して、復讐のために嵐を起こして船を難破させるが、最後はみんな和解するというような話だったと思う。それを音楽にしたものだが、なんとなく不気味さの漂う冒頭部分から雰囲気が伝わる。嵐の場面では太鼓がドンドンと大音響を轟かせる。CDで聴いた限りではあまり激しい太鼓の音ではなかったが、生で聴くと印象が違って面白い。チャイコフスキーには並々ならぬ思い入れのあるオーケストラだし、この演奏も聴いていて十分に楽しめた。

休憩のあとは、ラフマニノフの第2番だ。ラフマニノフの2番といえばピアノ協奏曲をイメージする人の方が多そうだが、交響曲も素敵な曲である。今日の演奏会のテーマは「暗」から「明」へということで、最後にこの曲を持ってきたのである。第3楽章は最もロマンチックな音楽とも言われるような素敵な楽章だが、その前の第2楽章も結構好きである。いきなり激しく始まるが、そこのホルンが実に素晴らしかった。アマチュア・オーケストラのホルンは少しヒヤヒヤなのが相場だが、このオーケストラは違う。管楽器奏者が安定していて、安心して聴けるのである。それは第3楽章の最初の方の長いクラリネットのソロでも同じで、あの素敵なメロディーを十分に堪能することが出来た。このあとの第4楽章でお祭り騒ぎのような音楽に一転するが、そこも見事で、チャイコフスキーだけではなく、ラフマニノフも素晴らしい演奏が出来るよということが、よく分かった演奏だった。

このあとも、年1回ペースで、ロシア音楽を演奏していくようだ。第1回は台風の影響で延期になり、第2回は新型コロナウィルス感染症の影響で制限付きの開催、そして第3回はロシア音楽を取り上げることの葛藤と、天災、疫病、戦争という人類の三大厄災に影響され続けてきたというが、第4回は何もないことを願おう。
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