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2020年08月23日09:00

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蝶人葉月映画劇場その7

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2300〜2309

1)田中重雄監督の「女の賭場」
1966年、江波杏子主演の女賭博師シリーズの記念すべき第1作であるが素晴らしい。江波杏子は私が明治神宮代々木口傍のガード下の小屋で住み込みの家庭教師をしていた頃、そのすぐ近くの「大関」という飲み屋の女将をしていたが、それがこの映画の場面を思わせて懐かしい。

2)原田眞人「関ヶ原」をみて
やたら長いんだけど、関ヶ原に至る三成と家康の攻防も、肝心要の戦場のゲバルトもてんで迫力がないのは、役者のせいというよりは演出の力量不足のせいだろう。

3)山本薩夫監督の「忍びの者」
1962製作の村山知義原作の伊賀の忍者物語。伊藤雄之助扮する百知三太夫の生臭さが面白いが、その手下の市川雷蔵が石川五右衛門というのは調子が狂う。織田信長が若山富三郎というのはミスキャストずら。

4)山本薩夫監督の「続・忍びの者」
1963年の続編だが、雑賀党に身を寄せた五右衛門が光秀を利用して信長を殺させたなんて誰が思うか。シリーズの3本全部を通じて伊賀者なんか一切関係なく歴史が流転していったことが逆に浮かび上がって来るという虚しさ、悲しさ。

5)森一生監督の「新・忍びの者」
釜ウデの刑に処せられたはずの五右衛門が生きていたという出だしの所からもうガックリしてしまう。ついに秀吉にとどめを刺そうと忍び込んだらそれは彼の臨終の場だったなんて思わず笑ってしまうぜ。救いは淀姫に若尾文子が出ているだけか。1963年製。

6)安田公義監督の「眠狂四郎円月斬り」
1964年製作のシリーズ第3作。見どころは狂四郎が東京子を犯すシーンか。しかし2刀で着物だけを切り取ってしまうとは。

7)池広一夫監督の「眠狂四郎女妖剣」
64年のシリーズ第4作。狂四郎お得意の「円月殺法」をストロボで撮影したのはお手柄だが、あの剣法では隙だらけで宮本武蔵なんかにはすぐやられそう。久保菜穂子はいいねえ。

8)井上昭監督の「眠狂四郎多情剣」
64年のシリーズ第7作。水谷八重子は嫌いだが、悪女菊姫役の毛利郁子は好きだが、映画としてはどうということはないずら。

9)安田公義監督の「眠狂四郎人肌蜘蛛」
68年製作のシリーズ第11作。緑魔子、三条魔子に加え、遠い親戚の五味龍太郎が悪役で出演していますぞ。

10)池広一夫監督の「眠狂四郎悪女狩り」
1968年シリーズ最終12作では、藤村志保、久保菜穂子などが出演。転びバテレンの息子狂四郎の哀しい誕生の秘密が暴かれるのですがかのとき早く、この時遅くさしもの連載もこれにて一巻の終わり。ワンマン永田独裁体制化で大腸癌治療のゆとりを持てなかった市川雷蔵の晩年の姿が痛々しい。

 「プレバト!!」と「農家メシ」では別人の顔を見せます梅沢冨美男 蝶人

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