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2020年08月19日10:50

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蝶人葉月映画劇場その6

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2289〜99

0)田中徳三監督の「悪名」
今東光の原作を勝新太郎、田宮二郎のコンビで1961年に映画化されたが、いったいどこが面白いんだか。こんなもんがシリーズ化されたときいてまたびっくり。他に大映が撮るべき映画は山ほどあったろうに。

1)田中徳三監督の「続・悪名」
第1作のあまりのひどさに見るつもりはなかったのだが、それでも1961年の続編をついつい見てしまったら、なんとモートルの貞があっさりと殺されてしまうではないか。これでシリーズはどうなるのか。次も見ないわけにはいかない。

2)森一生監督の「新・悪名」
1962年の第3作で名手森監督がシリーズを見事に軌道に乗せる。なんとモートルの貞には死んだ兄そっくりの弟がいたのだ。敗戦直後の闇市で蠢く外国人と日本人の複雑怪奇な争奪戦に注目せよ。

3)三隅研次監督の「編笠権八」
川口松太郎原作、市川雷蔵主演の1956年大映製作の時代劇映画で、まずまずの出来栄え。永田雅一のワンマン体制で50年代は輝かしい成果をもたらした50年の大映の平均値のような作品だろう。

4)衣笠貞之助監督の「かげろう絵図」
松本清張原作の1959年製の市川雷蔵、山本富士子主演のよおでけた時代劇。徳川家斉とその後継の家慶の抗争を背後に関係者の様々な思惑が多くの人物の運命を揺り動かしていくさまを、名人衣笠が興趣も豊かにじっくりと描いていく。時代劇をみる醍醐味ここにあり。

5)三隅研次監督の「桃太郎侍」
市川雷蔵が2役を演じる1957年版の楽しい時代劇ずら。木暮実千代、浦路洋子はんも出てはるえ。

6)森一生監督の「ある殺し屋の鍵」
増村保造構成、市川雷蔵主演の1967年製作シリーズ第2作は、第1作より遥かに面白い。ヒロインの佐藤友美は和服が似合うが、洋装をして顔がアップになると途端にゲンナリする。

7)三隅研次監督の「斬る」
1962年の製作。市川雷蔵が珍しや「三弦の構え」という外道の戦法を開発している。これはかの「円月殺法」と同様、到底実戦に使えるような代物ではないが、雷蔵にかかるとなんでもオーライになるのである。

8)大洲斉監督の「ひとごろし」
山本周五郎の原作を1976年に松田優作主演で映画化。臆病侍の優作が豪胆な丹波哲郎とやりあうが、しまいに丹波が音を上げる、というコメデイ時代劇だが、面白くもおかしくもないずら。

9)渡辺邦雄監督の「蛇姫様」
なんというても雷蔵にからむ妖艶な嵯峨三智子がたまらない。これは1959年版だが入江たか子が出る1940年版もみてみたいなあ。

10)市川昆監督の「雪之丞変化」
1963年製作の長谷川一夫300本記念作品だが、その長谷川選手のおやま姿と声音がけたくそ悪くて見るに堪えない1時間53分。

   車窓から飛び込んできた雀蜂おいらを刺すな刺されたら死ぬ 蝶人



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