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2020年08月16日08:44

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蝶人葉月映画劇場その5

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2279〜88


1)市川昆監督の「あの手この手」
久我美子主演で1952年に製作されたコメディである。アコちゃん役の久我美子がおきゃんなところを見せるのだが、どうにも落ち着きが悪くって。

2)深作欣二監督の「火宅の人」
壇一雄の小説を1986年に映画化したものだが、男と女のどうしようもない関係をああどうしようもないなあ、と思わせつつずるずると上手に見せつけてくれる。緒形拳、いしだあゆみ、原田美枝子、松坂慶子が熱演。

3)山本薩夫監督の「にせ刑事」
高岩肇のシナリオ、勝新太郎の主演の刑事もの、というか警察官物語。勝選手はけっこうなんでもこなせる万能型の役者であったことが分かる。1967年の大映映画ずら。

4)木下恵介監督の「破戒」
漱石が激賞した藤村の初小説を1962年に木下選手が完璧に映画化。市川雷蔵、藤村志保、三国連太郎、岸田今日子が役に嵌って部落問題の不条理な陰惨さをいまに伝えている。

5)和田誠監督の「麻雀放浪記」
阿佐田哲也の原作を和田誠が1984年に映画化。真田広之、鹿賀丈二、高品格、加藤健一の名演。和田はこのあと何本か映画を撮ったが、ついにこの処女作を超えることはできなかった。

6)森一生監督の「若き日の信長」
大佛次郎の原作を市川雷蔵の主演で1959年に映画化したものだが、観終わって爽快な気持ちになるのは、これ以降の信長の「人」が急激に変わっていくからだろう。

7)森一生監督の「陸軍中野学校雲一号指令」
1966年のシリーズ第2作だが収穫は村松映子の妖艶さくらいでまことにつまらない。

8)三隅研次監督の「座頭市物語」
1962年の起死回生のヒット作だが、大塚稔の脚本と三隅の演出、勝のキャラクターが一体となった傑作。それにしても市が平手造酒と対決するとは驚いた。

9)森一生監督の「続・座頭市物語」
第1作と同じ1962年に、大塚のシナリオを今度は森のメガフォンで。勝の実兄の若山富三郎が兄の役を務めるという配役、万里昌代はよろしいが、おらっちは鯛のような顔つきの水谷良重がどうにも苦手です。

10)三隅研次監督の「座頭市血笑旅」
1964年のシリーズ第8作を処女作を担当した三隅のメガフォンで描くが、なんちゅうても赤ちゃんの世話をする勝新太郎が圧倒的に微笑ましい。高千穂ひづるがまたいいんだなあ。

   Go ahead, make my day!といいながら独裁者共を撃ち殺す夢 蝶人



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