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2020年08月07日11:24

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蝶人葉月映画劇場その1

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2237〜46


1)森一生監督の「ある殺し屋」
増村保造がシナリオを担当したいわゆるフィルムノワールだが、市川雷蔵、野川由美子、成田三樹夫が出ているというだけでどうということはない。それに私は野川は嫌いだ。

2)深作欣二監督の「いつかギラギラする日」
1992年のアクション映画だがまんず漫画だね。ショーケン、木村一八、千葉真一、石橋蓮司、荻野目慶子などが出て深作がメガフォンを取って、いつギラギラするのかと待っているうちに終わっちまいやがった。

3)溝口健二監督の「噂の女」
1954年に製作された田中絹代、久我美子、中村雀右衛門主演の素晴らしいドラマ。舞台の京島原の遊郭の大広間を大勢の藝者を大移動させながら、キャメラもまた大移動していくときの眩暈こそが、溝口独自の映画的快楽である。衣裳も美術も素敵だ。

4)溝口健二監督の「あに いもうと」
室生犀星の原作を溝口が1953年に京マチ子、森雅之、久我美子、渡辺粂子、山本礼三郎、船越英二で映画化。ここでは京マチ子は好調で渡辺粂子はうまく、久我美子は相変わらず楚々としている。なんにでも顔を出し、いつもそつなくこなす船越は立派だ。

5)溝口健二監督の「楊貴妃」
玄宗皇帝を森雅之、楊貴妃を京マチ子、安禄山を山村聡が演じる一風変わった1955年の恋愛政争ドラマだが、さっぱり面白くない。

6)田中重雄監督の「東京おにぎり娘」
可愛い盛りの若尾文子主演の1961年のラブコメディ。若尾の父中村鴈治郎の背広仕立屋は遠い親戚の上口愚朗の中等洋服店を思い出す。

7)三隅研次監督の「とむらい師たち」
1968年に勝新太郎の主演で映画化されているが、途中から喜劇が妙な深刻味に濁されて、どんどん詰まらなくなっていくのは、野坂昭如の原作のせいだろう。それにしてもデスマスクを製作するのにあんな乱暴を働くとはけしからん。

8)三隅研二監督の「女系家族」
山崎豊子原作を依田義賢の脚本で見事に(映画化。いじめにいじめられた若尾文子が最後にあっと驚く逆転ホーマーを放つところで夏の嵐のようなカタルシスが押し寄せる。

9)成瀬巳喜男監督の「稲妻」
林芙美子の原作を1952年に成瀬巳喜男が映画化。高峰秀子が孤軍奮闘するが、悪役の小沢栄太郎に犯されやしないかと心配ずら。

10)木下恵介監督の「破れ太鼓」
小林トシ子がでている1949年の作品。脚本は小林正樹で主演は伴妻だが、ちっとも面白くない。木下忠司がしゃしゃり出て、下らない歌をうたっているのも気に喰わない。

   感染なんかいくら増えても大丈夫森羅万象野郎がアンコン 蝶人

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