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2019年09月14日21:02

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【音楽】 東京交響楽団演奏会 〜ベートーヴェンとブラームス

今日は初台にコンサートに行った。東京交響楽団の演奏会である。
プログラムは次のとおりである。

 ・ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第1番
 ・ベートーヴェン: 静かな海と楽しい航海
 ・ブラームス: 交響曲第3番

   指揮とピアノ: ライアン・ウィグルスワース/合唱: 東響コーラス
   会場: 東京オペラシティ・コンサートホール


普段あまり聴けないマイナーな作曲家の作品の演奏会もよいが、今日は王道のベートーヴェンとブラームスである。とはいっても、実はベートーヴェンの2曲は、演奏会で生で聴くのは初めてだ。ベートーヴェンのピアノ協奏曲は、第5番以外は生で聴いたことがないのだ。第1番は初めてだ。こういうのが意外と多いような気がする。

そのベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番から演奏会が始まる。ベートーヴェンのピアノ協奏曲は、クラシック音楽を聴き始めの頃は、第3番と第5番がいかにもベートーヴェンらしいと、この2曲ばかり聴いていたが、最近は第1番が結構好きなのである。今日の指揮者のウィグルスワースは、作曲家でもありピアノも弾くという人で、今日は弾き振りである。まずはオーケストラだけで始まるが、ふわっと流れるような出だしで、なかなかいい感じであった。ピアノの音もそのような感じで、古典派ピアノ協奏曲の流れにあるこの曲にはふさわしい。もっともそこはベートーヴェンであり、古典派協奏曲の形を取りながらも、随所に革新的な仕掛けがあるのである。生で初めて聴いて、そういったところも分かるような気がした。弾き振りというのは、近現代の作品ではかなり難しいのかもしれないが、今回のベートーヴェンや、それ以前の作曲家の協奏曲なら、結構自然な演奏方法なのかもしれない。無理して弾き振りしているという感じが全くない演奏であった。

休憩のあとは、ベートーヴェンのカンタータ「静かな海と楽しい航海」である。これも生で聴くのは初めてだ。カンタータといっても、演奏時間が10分に満たない短い曲だが、合唱を伴う中味の濃い作品である。協奏曲では客席に散らばって座っていた合唱団がステージ後方に並ぶ。私の右隣3人も合唱の人だったので、後半は空席だ。ゲーテの詩に基づく「静かな海」と「楽しい航海」の対比が見事な作品である。「静かな海」とは穏やかで素晴らしいという意味ではなく、全く風さえも吹いてこない死の静寂の恐怖なのである。手持ちのCDで聴くと、この前半は単に静かなだけに聞こえるのだが、生で聴くと、その「静寂の恐怖」が伝わってくるように感じた。そして、後半はいよいよ風が吹いてきて、楽しい航海だ。Gecshwinde! と何度か繰り返すところは、ドイツ語が分からない私でも聞き取れる。突然曲調が一変しての前半と後半の対比が見事な曲である。生で初めて聴けてよかった。

最後はブラームスの交響曲第3番だ。これは何度も聴いている曲だ。ようやく夏も終わりつつあり、少し涼しくなってきたが、秋になると聴きたくなる曲だ。やはり第3楽章の美しいメロディーには聞き惚れてしまうが、必要以上に情緒的に溺れることなく、しっかりと全体の構成が見通せるようで、素晴らしい演奏であった。最後がジャンジャンと派手に終わる曲ではないが、そこがしみじみと余韻を残して良い感じであった。拍手までも間があって、客先のマナーも良かった。

やはり、ベートーヴェンとブラームスは素晴らしい! 演奏会の余韻を楽しみつつ、新宿駅までゆっくり歩いていった。
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