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2019年06月15日22:36

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【音楽】 東京交響楽団演奏会 〜シューマンとチャイコフスキー


梅雨の真っただ中という訳で、今日は朝からずっと雨だった。しかも体調がいまひとつであるが、音楽を聴きにいけば、気分も晴れるというものである。今日はサントリーホールに東京交響楽団の演奏会を聴きにいった。ここのところ、少しマニアックな(?)演奏会ばかりだったが、今日は王道のシューマンとチャイコフスキーである。

 ・シューマン: マンフレッド序曲
 ・シューマン: ピアノ協奏曲
 ・チャイコフスキー: マンフレッド交響曲

   指揮:ユベール・スダーン/ピアノ:菊池洋子
   会場:サントリーホール (18:00 開演)


バイロンの詩劇「マンフレッド」に触発された作品を中心にしたプログラムである。チャイコフスキーの番号のついた交響曲は演奏される機会も多い(特に第6番)が、「マンフレッド交響曲」はあまり多くは演奏されないのではないか。実際、演奏会で生で聴くのは今日が初めてである。シューマンのピアノ協奏曲も、先日の演奏会で第1楽章の一部を(映像付きで)聴いたが、改めて全曲をきちんと聴きたいと思っていた。そんな訳で、今日のプログラムを見て、大雨の中ではあるがサントリーホールに行ったのである。

シューマンの「マンフレッド」は序曲のみの演奏だが、この序曲の中に、シューマンらしい濃厚なロマン性がつまっているような音楽であると思う。そのあたりのところを、過剰にならないようにうまく引き出しているような演奏であった。なかなかいい感じである。

続いては、ピアノ協奏曲である。これまたロマン派ピアノ協奏曲の代表曲ともいえる曲だ。冒頭のところが意外とあっさりと進み、おや?と思っていると、そのあとに続くピアノが、実に美しい音色であった。菊池さんのピアノを生で聴くのはおそらく初めてだが、今回のシューマンに限っていえば、少し抑え目にしつつ美しく弾くという感じで、聴いていて心地よくなる演奏である。オーケストラの方も濃過ぎないようにサポートしているようで、時おり物足りなく感じる箇所もない訳ではなかったが、要所はきちんと締まった演奏だったと思う。

演奏終了後に、ピアニストのアンコールを促すような会場の拍手が続いたが、アンコールは無しであった。

休憩のあとは、チャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」だ。4楽章構成で、演奏時間も番号のついた他のどの交響曲よりも長い。演奏がはじまると、第1楽章からして凄まじく、前半のシューマンをやや抑え目にしていたのは、後半に爆発するためだったのかと思えるほどだ。もともと劇的な曲なのだろうが、弦楽器は唸り、管楽器は咆哮し、打楽器は炸裂し、まるで地の底から鳴り響くような凄まじい音響である。チャイコフスキーらしい素晴らしいメロディーもあるのだが、最初から最後まで劇的な演奏だった。第1楽章と第4楽章ではホルンを上に向けて吹く箇所が何回かあった。(楽譜にそういう指示があるのだろうか?) このホルンがなかなか効果的だったと思う。

この曲は、オルガンの加わる版もあり、「マンフレッドの死と魂の救済を感じながら静かに消えゆく」終わり方をするらしいが、今日のは「原典版」ということで、オルガンなしの劇的な終わり方バージョンである。今日の演奏だと、こちらの終わり方の方がいいかもしれない。「マンフレッド交響曲」がこんなに劇的な音楽だということを今さらながら認識した次第で、1時間弱の演奏も全く退屈する暇もなかった。

演奏を終えて会場を出ると、雨は上がっていた。「マンフレッド交響曲」の演奏が雨まで吹き飛ばしてしまったようだ。
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