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2019年01月09日09:37

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ルイス・キャロル著・高山宏訳・佐々木マキ絵「不思議の国のアリス」を読んで



照る日曇る日 第1188回

私は原文を読んだことはないし、読んでも解読できないのだけれど、この本の翻訳はとても難しそうなんだ、と高山選手の邦訳を読みながら思ったことでした。

まあアリスが土手の上で2人のお姉さまとぼんやりしていた間にみた途方もない夢のお話、ということなのでしょうが、
「目の前を胴着のポケットから時計を出して時間をみながら走り去る大きなウサギ」
というビジュアルがあまりにも生き生きしているので、そいつを追ったアリスがウサギ穴を滑り降りるという導入部を思いつけたからこそ、そのあとがいろいと自然に展開できたのでしょう。

その白い大きなウサギをはじめ、リトル・ビルとかイモムシ、女公爵、ブタ、クイーンとキング、サカナ従僕、ネムリネズミ、まがいタートル、帽子屋などなど、星の数ほど魅力的なくキャラクターが次々に登場しますが、一等魅力的なのは、ご存知にやにや笑うチェシャー猫だと、おらっちは思うずら。

そして異形のキャラは、いずれもアリスとはあまり深くかかわることなく、あっさりと退場するので、よけい彼らの存在感が際立ち、物語の展開が難渋してきたな、と思うや否や、作者は、アリスを大きくしたり小さくしたりして、場面の転換を図っています。

伸縮自在とは、よく言うたものですな。

   AIのドローンちゃんの命令一下空母いずもは撃沈されたり 蝶人

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