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2019年01月08日11:25

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ウィリアム・ブレイク著・土居光知訳「ブレイク詩集」を読んで



照る日曇る日 第1187回

大江健三郎の小説を読んでいると、やたらブレイク、ブレイクと崇め奉っているので、いったいどういう人物かと思ってこの詩集をぱらぱら読んでみたが、いっこうに要領を得ぬ詩人であり、宗教家であり、銅板画家だった。いな、とても一筋縄ではいかぬ男であった。

その一筋縄のいかなさは、最近どこかですれ違ったような気がしたので、腕組みをしてぐっと思い出してみると、かの「ユリイカ」をあらわしたエドガー・アラン・ポオ(1809-1849)だった。

ブレイクは1757年に英国で生まれ、1827年に亡くなっているので、米国人のポオより前の時代の人だが、18年くらいは同じ地上の空気を吸っていたのである。

本書に収められているのは「無心の歌」「経験の歌」「天国と地獄の結婚」はいずれも初期の作品だが、至って抒情的で木訥な味わいの前2作に比べて、「天国と地獄の結婚」は論理的・預言者的な箴言集であり、それらはまるで別人の著作であるいうても過言ではないだろう。

抒情と叙事、感性と理知、常識と狂信といった相異なる人間的要素の混在と軋轢こそがこの「夢見る詩想家」の内実だったのではないだろうか。

ブレイクは、フランス革命を凝視していたに違いない。

曰く「6千年の後に世界が火で焼かれるという古の伝説は私が地獄から聞いたところによると真実である。火焔の剣を持てる天使ケルビムは生命の木を守る役目を解かれる。かくて今有限になり、また腐敗せる如く思われている万物は焼き浄められて、無限に、神聖になる。このことは感性のよろこびの浄化によって実現されるであろう。」

願わくばその業火が6千年を待たず、安倍蚤糞日本会議内閣存続中に起爆しますように!


「世界中を毎日びっくりさせてやる」ただそれだけがトランプはんの生甲斐 蝶人


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