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2018年10月13日00:10

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[観劇]だれか、来る/劇団地点

原作はノルウェーの劇作家ヨン・フォッセ。
観客席は四方の壁際に椅子が並べられ、辺の中央あたりに1・2席、布が置かれている席が
劇中で出演者が使う椅子となる。
大道具の類は一切なし、天上から吊り下げられた、棒状の照明具数十本だけが舞台を飾る。

古い家に引っ越してきたばかりの1組の夫婦、家は隔絶した場所にあり
波の音だけが響き続ける。「だれも来るはずがない」「だれか、来る」、期待と不安が交錯しながら高まりゆき、やがて、家の売り主だという3人目の男が家庭への侵入者として現れれる…

1人の登場人物を2人以上で演じ、台詞を繰り返す。舞台の外と内で、舞台の縁と中央で、また向かい合った椅子に座って…終始ぎこちなく落ち着きない彼らの動きは、我が家に居ながら、そこに馴染みえない不安の表出であるだろう。また、二人だけのときはその喜びと孤独に震え、3人目が現れた途端に三角関係に陥ってしまう、この人間関係というものの遣り切れなさよ。

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