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2018年07月20日17:53

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ヤマザキマリ『オリンピア・キュクロス』

 ヤマザキマリ『オリンピア・キュクロス』の第1巻(集英社、2018年)を読了。紀元前400年頃のギリシア人が西暦1964年の東京オリンピックにタイムスリップするコメディ漫画。主人公デメトリオスは壺絵師の見習いをしている青年で、運動神経に恵まれているが、両親を戦争で亡くし、争い事を嫌って「草食系オタク」と揶揄される。
 しかし、片思いの相手や村のため、競技へ参加させられることになる。それにデメトリオスは悩むが、雷光で日本にタイムスリップしてしまう。それでも、運良く古代ギリシアに造詣が深い老人と出会い、運動会や夏祭りを体験してそれを古代に持ち込む。
 そうした話の構成は、『テルマエ・ロマエ』に似ている。違いを挙げればルシウスが堅物と言われる壮年であるのに対し、デメトリオスが軟弱者とされる青年といったところか。また、著者によればローマ人が実利的であるのに比べ、ギリシア人は実益を最も価値あることとしなかった。
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