ひと月ほどウイルス対策ソフトを入れずに過ごした。三年契約しているウイルスソフトを新しいPCに入れ替える手間を惜しんだためだ。手間の最たるものが製品コードの入力で、契約後すぐに紛失しているから探すのが大変な労力になるのは目に見えていた。
しかし、トロイの木馬形のウイルスに感染したらしく、ウインドウズからのアラートが頻繁にかかる。最早ここまでと、ウイルスソフトの再インストールを試みるも、予想通り、製品コードで引っかかる。とりあえずは、体験版を入れてお茶を濁した。
どうせ遅かれ早かれ製品版が必要になるだろう。せっかくの三年契約も活用しない手はない。ここは全力で探さないとならないだろうと踏ん切りをつけて、あちこち探しまわるが見つからない。作成会社からのメールも探したが、手掛かりにもならない。
ユーザー登録してあったがどうか、あやふやではあるが、物は試しとユーザー窓口を開けてみた。しかし、分からない。だが、あちこちクリックするうちに、製品コードを表示しているらしきページに行き当たり、そのコードを入力すると、嘘のようにスムーズにインストールが終了した。
後から考えると、なぜ最初からユーザー窓口を調べなかったかと不思議だが、うまく行くまでの悪戦苦闘は往々にしてそんなものではある。さらに困ることは、悪戦苦闘の記憶というものが急速に忘却されるという点だ。
おそらく、忘れたころにまた悪戦苦闘を再現しているだろう。
老鴬が托卵知らず鳴いている
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