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2018年02月11日09:56

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気儘徒然句鑑賞三十六

恋人よ風が洗う籾殻よ(野間幸恵)
 野間幸恵の句には、優しさ、言い換えると酷薄なところがない。この句にしても、中を七音にするべく、風と置く代わりに疾風(はやて)とすれば中七音は片が付く。しかし、どうしようもない厳しさ酷薄さが句からにじみ出てしまう。
 籾殻が、恋の出会いの小道具か、破局を象徴かは知らない(洗うの連想からするとこちらか)が、風はあくまでやさしくおだやかに何もかもを洗ってくれるはずだ。

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