第四回ハヤカワSFコンテスト優秀賞作品。冒頭からラストバトルにいたるまで怒涛の設定解説!解説!しかも解説されても8割理解不能なジャーゴンまみれ!…と小説技法としてはおよそ問題外なことをしている筈なのに、何故か惹き込まれるのものがあるのは、SFの醍醐味というか症例というか。ラスボス(っていいようもあれだけど)搭乗ロボのコクピットから顔出して冨野アニメばりに数ページ分演説ぶちかます(しかもこれが作中最大級にわけわからんという)シーンとか、もぉたまらんのです。ちゃんとわかる人はもっと面白いのか、それとも単なるコケ嚇しと見破れてしまうのか、というのも疑問ではある。そしてこんな話をラノベみたいな少年少女カップル主人公に、ロボバトル満載でおおくりしてしまう作者もかなり重症だと思うのです。
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