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2016年11月20日20:20

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戯長歌

 昨日は本日の出張の準備。さきほど、その出張から帰ってきた。やっと休日返上の日々が終わる。代休日が大分溜まったが消化できるのは半分ほどだろう。
 あまりに忙しかったせいか、変わったものが書けてしまった。メランジュに投稿した。以下に記す。口語自由詩も定型詩であると考える人間には、通過しなければならない関門だったのかも知れない。

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戯長歌

景すでに
空にはラドン地にゴジラ
旋毛を起こすモスラから
延々続く火事煙
赤に潜むは濃紫
赤銅薄く緑の炎
×と重ねる放射線
怒り納まる様子なし
反撃試す射撃とて
なだめる力さえもなく
途切れ途切れの点描に
遠く霞んでしまうなり
眼球趨る血の皹に
ゴジラの鼓動漲って
ラドンモスラの小さな眼
黒曜石の煌めきを
時に放って滑空と
羽ばたきさらに続けたり
人の造った塔やビル
まともに立つはどれもなく
くの字への字に折れ曲がり
人々見れば壺底の
蟻さながらに犇めいて
出鱈目の渦作る中
たったひとりが手を合わせ
ゴジラ拝むは陸橋の
半ば溶けたる端にあり
丸く曲げたる背を見れば
姥捨て山を降りてきた
猫を被った老媼
嘆きを低く誦すうちに
咆吼絶叫ただ中の
一匙の灰汁掬うのが
己が勤めと知りたるか
しかし浄化の間に合わず
夥しくも屍を重ね
そこに振りまく誦経の音
よく聞くものは蟻でなく
咆吼したる三頭の
大きな耳の穴なるか
結果は知らずひたすらに
媼の漏らす息の根は
ひとまず続く地獄図の
源流ここに滾々と湧く
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