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2016年09月08日21:06

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池井戸潤原作電影劇

 最近、池井戸潤の小説をあれこれと読み散らかしたせいで、彼の作品を原作とするドラマのDVDを借りて来ることが多くなった。現在、彼の小説では一番出来が良いと感じた「空飛ぶタイヤ」を見ている。どうも、小説では丁寧な描写が、ドラマにするとテンポを遅くする面があるようだ。中盤を過ぎてようやく佳境に入ってきた。

 八代亜紀の「舟唄」がレコード大賞を取れなかったように、出来の良い作品が必ずしも賞を取るとは限らないことは承知している。だが、「空飛ぶタイヤ」で直木賞を取れず、「下町ロケット」で取ったのは、今から見ると残念である。三菱自動車のリコール隠しがモデルとなった作品が賞を取れず、三菱重工業のロケット事業の成功を下敷きとする作品が賞を取れたのは関係ないと言えば関係ないだろう。「空飛ぶタイヤ」を賞に推すつもりで選考会に臨んだ井上ひさしのコメント

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 「いちばんいい点をつけて選考会に臨んだ。」「まことに古典的な物語設計だが、しかし細部が新鮮である。」「「文学的香気に乏しい」という批判の火が燃え上がり、評者はこれに十分に反駁できなかった。今は評者の力不足を嘆くばかりである。」
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が、なんとなく意味深長に聞こえるのは、下司の勘繰りだろうか。

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