英仏百年戦争を背景にした改変歴史ファンタジー、さらにその裏には古代バビロニアの神々由来の錬金術の秘法が…と設定は超・好みなのだけれど・・・。小説としての恰好があまりに歪、ぶきっちょで困ってしまう。こういう重厚な背景の小説だとどうしても説明が長くなるのは分かるけれど、話が動き始めるのが遅すぎる、上にどのエピソードをいつ、どう語るかの取捨選択が首をひねるものばかり。お腹に穴開けられて瀕死の少女を前に長々と身の上話始めるとか・・・。
ほぼ戦闘装置なジャンヌダルクはともかく、主人公を囲む三人の「姫」の性格と立ち位置はかなり面白いし、広げた風呂敷に見合う結末が容易できるなら・・・という期待はあるけれど、後編を読む気力がわくかどうかは五分五分。
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