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2014年12月13日17:41

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「渡辺恒雄メディアと権力」魚住昭

嫌いな人間をテーマにした本は読みたくないものだ。
何年も放っておいた。
しかし、まったく考えの合わない、まったく好きになれない人間のことを知りたくなることがある。

魚住もナベツネというテーマを選んだことを最初は後悔したようだ。
誰も取材に応じてくれない、氏の取材を通じて(つまり、かなり長い取材にナベツネは協力したということだ。その程度の度量はあったのか、読売のドンたるもの拒否は出来ないという保身かわからないが)戦後民主主義が崩壊してゆくさまを目の当たりにしたような気がする、とあとがきで書いている。

権力のために人を裏切ることが彼らにとっての正義だった。いや、今も正義だ。
そういう連中が、そういうことに興味のない僕らの「ため」など考えるわけがない。
それが、戦後民主主義の正体だ。

おそらく多くの人は、ナベツネみたいに生きたいとは思わないだろう。
しかし、どこかで嫉妬している。
それが、今の日本で権力者に向ける市民の視線だと思う。
だから、いつまでたっても自民党が与党なのだ。

巻末の対談で玉木正之が言っていた。
松井(秀喜)は、ナベツネの巨人、プロ野球に対する考え方に批判的だったからメジャーに行ったそうだ。ということは、松井監督はないんだな。
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