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日記一覧

かりそめのスウィング
2017年07月29日17:53

声と唄いっぷりの変遷がわかる。HEROから、高音の声から甘ったるさが消えたんだな。タッチは、HEROを凌ぐ突き抜け方で、アウトローは崖っぷちな感じがひしひしと伝わる。それは決して私生活が投影されたからじゃなく、甲斐が歌手として着々と階段を登

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佐野元春が詩人として、町田康が小説家として抱える、この世界への危機感。島田は、同じ小説家として、皮肉を込めて、天変地異と、人口知能が仕組んだパンデミックの同時発生という物語で、危機感を表明する。

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町田康「ホサナ」
2017年07月23日23:47

歪んだ思考を反映するように、現れるもうひとつの時間軸。人間の人間に対する、動物に対する、この世界に対する、罪。いつもの軽妙さは、事態をより重く思わせる。誰も誰かを救えはしない。絶望はあまりに深い。

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佐野元春「MANIJU」
2017年07月23日23:33

前々作の「世界は慈悲を待っている」「ポーラアスター」「詩人の恋」前作の「境界線」「紅い月」「キャビアとキャピタリズム」 のような、1聴だけでうならせる曲はない。つまり、「最新作にして最高傑作」更新は今回は、今のところない。今のところ、ね。佐

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小川洋子「物語の役割」
2017年07月23日22:27

小説とは、言葉に出来ないものを言葉で伝えるもの。テーマなどない。時代の最後尾を歩き、人々が落としていったものを拾い集めるようなもの。立ちすくんで、何かに見とれることができなくてはならない。物語を必要とする者として、それに形を与えて差し出して

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あの、89年のAGライブ直後に、甲斐にインタビューした平山雄一である。北山修が、ミュージシャンに薬物依存や自殺が多いことに触れて、言う。武道館のステージに立つと、聴き手の顔も見えず声も聴こえないのが虚しい、と。そして、ミュージシャンやアーチスト

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あの「百年の孤独」を思わせる。時間はいつもさまざまな傷を消し去る。時間は執拗に降り続く黄色い雨であり、それが燃えさかる火を少しづつ消し去って行く。けれども、記憶の裂け目とも言うべき焚火が地中にあり、乾ききったそも焚火は地下深くで燃えていて、

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