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2014年11月27日08:55

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国立劇場で「伽羅先代萩」をみて


茫洋物見遊山記第161回


 小雨ぱらつく半蔵門で「伽羅先代萩」の千穐楽を見物しました。

 この歌舞伎は、仙台藩のお家騒動を種にしたものですが、舞台は室町時代に設定され、山名宗全を後ろ盾にする悪臣仁木弾正一派と細川勝元が味方する善臣渡辺外記、乳人政岡一派との激烈な暗闘を描いています。

 その詳しい物語や背景、登場寺人物などについては別添のウキペデイアを参照してほしいのですが、今回の通し狂言の最大の見せ場は、三幕目の「足利家奥殿の場」における弾正の妹、八汐によるお世継ぎ鶴千代の毒殺を死守しようとする政岡の孤軍奮闘ぶりでしょう。

 政岡の愛息千松は、若君鶴千代の代わりに毒団子を食べ、挙句に八汐になぶり殺しにされてしまいます。ヒロインの政岡は、その悲劇を涙一滴こぼさず耐えに耐え、あたりに人がいなくなってから身も世もあらぬ慟哭をするのですが、このクドキの名場面を演じた坂田藤十郎は、予想を裏切る拙劣な演技で大向こうの失笑を買いました。

 昨年秋の「伊賀越道中双六」のときにも感じたことですが、この男の声は小さくて、なにを言っているのか全然わからない。

 他のすべての役者、とりわけ二人の子役が、上手下手は別にしてちゃんと観客に聴き取れる明瞭な発声を心がけているというのに、この大根役者はそんな基本すらができていないのです。

 本人は、わざと声を低めたら客がそれだけ心して聞いてくれる、と思っているのだろうが、あんな蚊の泣くような声をいったい誰が耳に出来るというのでしょうか。。名歌舞伎の名場面の感動を台無しにする愚かな振る舞いと言わざるをえませんでした。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%BD%E7%BE%85%E5%85%88%E4%BB%A3%E8%90%A9



    もうどんなことにも自信がないんですわたし絶対失敗するので 蝶人


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