君が発するすべてが
煙のように俺を燻して
(出てこい、高台に晒してやる)
とでも言うように
全身の細胞のすき間を抜けて
攻め入ってくる
痺れた脳がおかしなことを口走る
(溶け合いたい)
脳が?
古い命が新しい命を求めて叫ぶ
心臓がはみ出て君を喰らおうと狙う
君は俺を喰らおうとおびき出す
(欲しい!)
君の美しい肢体は日本刀のように
俺の体は切り刻まれることを欲する
「こんにちは。僕は、」
細胞が激しい肉欲を隠して知恵を搾る
君の瞳は俺を映し出す鏡
「うれしい。」
身体中の命が悦びにふるえ
凱旋の行進曲が全世界を包む
勝者は誰なのか
君の頬と、俺の頬とが共鳴している
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