■「きりぎりす」
●話の枕に、こんなこと言うのもナンだけど
「東大生って、ほんとにアホだなー」
と思った。
「小さな事実でもって、それを一般化する」、それは自戒する
ようにと、まえに日記「
針小棒大」で書いた。
・・・・
ひよっとして、マイミクの方やこのページを見られた方で
東大の卒業生や在校生、あるいは、その関係者の方がおられれば、
急いで申し上げるが、「その東大の方」はここでいう「アホ」では
ありません。
小さな事実とは、きょうのＮＨＫの１２ＣＨ「
教育テレビ」で
ＥＴＶ特集「
爆笑問題×東大！東大の教養決定版」というのを
やっていた。
●私も、これまで「教養問題」については書いたことがある。
・
大人はどこに行ったか(1〜4)
・
第６章を読む(1〜10)
・
「教養」と「漢字」(1〜4)
・
「頭がいい」とは
・
中学三年の教養
みんな、「教養問題」に関係して私の思いを書いた。
それで、きょうＴＶをつけたらこれをやっていたので、
片付けしながら、ミクシイやりながら、見ていた。
途中から見ているし、チャランポランに見ている。
しかし、「東大生はやっぱりアホだ」と書きたくなるぐらいの
アホさ加減だった。
アホの私からさえ、その言われるぐらいの「アホ」なのである。
●「教養」に関して、東大教養部の先生や学生を前にして、
こんなことをやっていたのだ。
▼番組案内から
ＥＴＶ特集 爆笑問題×東大！東大の教養決定版
07/08(土) 後10:00 >> 後11:30
ＮＨＫ教育
うわさのトークバトル完全放送
太田光爆発！教養って人生って…？
東大生VS爆笑！
笑いながら考える教養論
出演者／爆笑問題
爆笑問題の2人が東京大学教養学部駒場キャンパスに
乗り込み、「現代の教養とは何か」をテーマに
東大教授と論じ合う。
「あなたたちは守られている」という爆笑問題の
挑発的な問題提起から始まった議論は、次第に熱さを
増し、教養論の真剣な応酬へと展開する。
ピカソ、西田幾多郎、立川談志ら、古今東西の知性を
縦横無尽に論じながら、現代における教養とは何かに、
太田光が迫る。
また、東大新入生らの質問にも答える。
にわかに「教養」ブームとなっている現代の
「知の風景」を考える1つのトークドキュメント。
以上のようなことである。
そして、私は途中から見て、最後の東大生と爆笑問題との
質疑応答を、しっかりと見た。
●で、見ての、私の結論は、
「東大生って、アホだなー」
というものであった。
なぜ、彼や彼女たちが「アホ」なのか、それは徹頭徹尾、
「自分はアホかもしれない」と疑ったことがない、という
一点においてだ。
もちろん、東大生とその関係者の名誉のために言っておくが、
これは、きょうのＴＶ番組で質問をしていた東大生の彼や
彼女のことであって、賢明な東大生は、こんな番組に参加して
いないかもしれないし、参加しても、質問のレベルがあまりに
低いので、自分も同類に思われるのが厭さに、質問なんか
きっとしなかったと思うので、私の結論は「木を見て森を見ず」
「群盲、象をなでる」の譬えのようなもので、正鵠を射たものでは
決してない。
●でも、その質問力のなさと、質問内容の貧弱さには、
とほほほ・・の感を否めず、私をして、タイトルと別に
こんなことをわざわざ書かしめるほどの愚劣きわまりない
内容であった。
つまり、先ほど言ったように、彼ら（もちろん、質問した
学生だけを指す）には、「自分はアホかもしれない」と、本気で
疑ったことが（きっと、いや絶対に）「ない」と思わせるくらいに、
自分の「賢さ」や「頭のよさ」、自分の「将来」や「現在の正当性」、
また「東大」や「大学制度」や「権威」、そして「学問」というものを、
頭のてっぺんからつま先まで、素直に信じていると
（彼らの質問内容から、疑問の余地のないくらい)、
そう思われるからである。
●「ニート」（こう呼ぶな、とも言われている）の兄ちゃんや、
「援交」の姉ちゃんと、自分もそーかわらない、という感覚が
かれらの質問や、ことばの端々から、ひとっつも感じられない。
「人間、そーかわるものではない」「人間ちょぼちょぼ」
「人みな、いっしょ」という、人間への「共感」「連帯」が
感じられない。
そして、かれらは、「学問の胡散臭さ」を嗅ぎ分ける嗅覚もない。
そのような「羞恥心」もなければ、「万人の真理」というような
ものへの憧憬も畏敬の念もない。
「人間の何たるか」に対する「人間的興味」も持ち合わせていない。
●もし、私と同じ番組を見ておられた方があれば、ぜひ
「おい、おい、それはちがうんじゃないの！」
と、私を咎め、私の言っていることを訂正してほしい。
私は、日本の未来のために、東大の学生さんには、私がここに
書いたような「東大生」であってほしくないので、そう願う。
かつて、東大生の先輩には、感受性豊かな人がいっぱい、いたのだ。
・
島 泰三（著）「安田講堂 1968-1969」
●もし、これが日本のエリートたちの卵であるとすれば、
私はさびしいし、おぞましくなる。
「日本、敗れたり！」
そう、思う。彼らの「感受性」、これはもうカスカスの
スポンジのように、水の一滴も滴り落ちてこない。
●ああ、なんという悪態！！
アホな私は、またアホなことを書いた。
（アホがアホなこと書くのは、当然だけど・・）
結局のところ、タイトルの「きりぎりす」、これには
ついに指一本、引っかき傷さえつけることができなかった。
申しわけ程度に言えば、
前回の「コオロギ」が「きりぎりす」で
あることを受け、片付けていたら太宰治の「
きりぎりす」が
出てきたってこと。
それで、タイトルが「きりぎりす」。
でも、悪態ついて、時間が尽きて・・・。
●きょうは「前夜祭・宵宮」、あすは「本宮」「本・きりぎりす」。
よかったら、また読んでくださ〜い！！
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