今日は「二台のピアノが紡ぐ協奏曲の夢」と題するコンサートに行った。
プログラムは次のとおりである。
・ショパン:ピアノ協奏曲第1番
・グリーグ:ピアノ協奏曲
ピアノ:加藤美苗/吉田朝子
会場:加賀町ホール (13:00 開演)
有名なピアノ協奏曲2曲であるが、「二台のピアノが紡ぐ」とあるように、オーケストラ・パートもピアノで演奏するのである。このような形で聴くのは初めてなので、オーケストラとピアノでの演奏との違いも楽しみたい。
ショパンはピアノ・パートを加藤美苗、オーケストラ・パートを吉田朝子が演奏する。オーケストラのみで演奏される長めの冒頭部分も、いきなりピアノの音が響くのである。それがまた豪華絢爛な音で、ピアノを弾き始めるまでの退屈な(?)オーケストラも、実は結構濃いのではと思ったりもした。しかし、ピアノが始まるとやはり、これはお馴染みの曲。オーケストラを抑えて、ピアノがガーンと鳴り響くのである。結局はピアノ・パートが主役なのだろうけれど、第3楽章の終わりの方などは、もともと2台のピアノのために書かれたのではないかと思うくらい、見事に絡み合っていた。予想していたよりも、かなり素晴らしく感じた。
休憩をはさんで、今度はグリーグである。ピアノ・パートは吉田朝子、オーケストラ・パートは加藤美苗である。冒頭のティンパニの連打もピアノ連打で弾き、そこからピアノがあの導入部を奏でる。オーケストラで演奏される箇所とピアノで演奏される箇所が、最初は分かれていて掛け合いのようであるが、演奏が進むにつれて融合していく。ピアノ・パートを弾く吉田朝子は、まるで何かに陶酔しているような、一種のトランス状態に入っているかのような表情で、オーケストラ・パートを冷静に弾いている加藤美苗の表情と対照的なのも印象的だった。こちらも素晴らしい演奏だった。
プログラムが終わり、2人のトークが始まった。実は朝子さんは1週間前にインフルエンザに罹患し、今日の演奏会も出来ない可能性があったとのこと。なんとか熱は下がり、療養明けは昨日で、演奏会には間に合ったとのことである。直前になかなか大変なハプニングだったようだ。なお、お二人はパリ留学時代からの知合いで、気心知れた仲のようである。
最後にアンコール演奏。モーツァルトのピアノソナタ K.545 のグリーグによる2台ピアノ編曲版の第1楽章である。あの有名な曲である。激しく濃い協奏曲のあとをゆっくり鎮める感じである。
終演後は軽く挨拶。美苗さんは初対面だが、朝子さんは何度かお会いしている。そもそも今日来たのは朝子さんのお誘いもあったからだ。みんなやはりインフルのことに触れるが、その危機を乗り越えて素晴らしい演奏が出来たのである。
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